停電・断水時の対策(地震・津波などで被災した時)

2011年3月11日、午後2時46分、マグニチュード9.0という、とてつもない巨大地震が東北・関東地方太平洋沿岸を襲いました。14日現在2000箇所の避難所で断水や食料不足、灯油・ガソリン不足、医薬品不足の中で被災生活を送っておられます。

まだ、3月中旬ということで、雪が降ったりと冬の寒さの日々も続きます。一刻も早く物資が届け、通信状況が回復することを願っています。

また、不安や心配、絶望から食欲がない人も多いかと思います。食料も足りないと思います。できるだけ食事をとるようにしてください。

煮炊きできるようになったら、高齢者や要介護者には、おかゆや流動食などの食べやすい食事が必要です。

また、持病のある人は、遠慮しがちですが、勇気を出して自分の希望を伝えるようにしてください。

停電時の対策

水を沸かす、ごはんを炊くなどの方法

材料
サラダオイル(食用油なら可)、アルミ缶×3、アルミホイル、ティッシュペーパー少々
  1. 芯立ては、まずアルミホイルを25cm×17cmに切り、4つ折りにします。中心に向けて両側から1/4を内側に折ります。ティッシュペーパーを細長く切り、指先でよって芯を作ります。
  2. 折りたたんだアルミホイルの6カ所に楊枝で穴を空け、ティッシュペーパーで作った芯をさしこみます。差し込んだら、ホイルで正三角形を作ります。
  3. コンロは、アルミ缶を下から3cm程度ハサミでカットします。プルトップが付いたアルミ缶の上の部分は五徳(台)として使います。3缶を同じようにカットして、コンロと五徳をそれぞれ3つずつ作ります。
  4. コンロに芯立てを入れ、サラダオイルを注ぎます。これを五徳とともに金属製のおぼんに乗せ、ティッシュペーパーで作った芯に火をつけます。3つある五徳は安定していますから、ここに鍋やフライパンを置いて調理します。

この簡易コンロは、クレープは2分、茶碗蒸しは30~40分、目玉焼きは4~5分、ホットミルクは3~4分、お餅は5~10分、ソーセージは2~3分、炊き込みごはんは40分(3人分)程度で調理できるそうです。

食用油は360度にならないと火はつかないため、安全なコンロとして室内で利用することができるようですが、火なのでやけど、火災などには注意してください。

ガスコンロ・カセット式ガスコンロでの炊飯方法

停電時でも、ガスコンロ・カセット式ガスコンロが使える場合のご飯の炊き方です。停電時にガスで調理する際には、部屋の換気にも気をつけたいものです。

  1. 鍋は蓋付きの物を用意します。
  2. この鍋に、洗った米と水を入れます。水の量は、洗った米の容積と同じ量です。同じコップに入れて測ればよろしい。(乾いた米の容積に対しては、水は1.2倍の容積とします)
  3. 鍋の蓋をして、30分以上浸した後に、中火にかけます。
  4. 沸騰したら弱火にし、弱火で11分ほど炊きます。
  5. 火を消し、蓋を取らずに約10分蒸らします。
おいしいご飯の炊き方のコツ
  • 1回炊いてみて、自分好みの炊き方を知っておきます。
  • ガスコンロ・カセット式ガスコンロでご飯を炊くときには、火力の強さ、鍋の材質、炊く量によっても火加減が微妙に異なります。
  • 米は沸騰するまでに吸水して甘みが増します。この時間が短いと硬くて甘みのないご飯になりがちだそうです。10分程度で鍋が沸騰するように火加減を調整します。
  • 米の粘りは、沸騰後に弱火でじっくり加熱することで引き出されます。蒸らし時間も含めて、98度以上の状態を20分以上続けることが大事だそうです。
  • 冷めた時にご飯がパサつくようなら、弱火で加熱する時間を少し伸ばすとよいようです。
  • カセット式ガスコンロに使うガスボンベ1本(250g)は、強火で使い続けた場合で、60~70分の燃焼時間だそうです。
おかず
おかずは、缶詰、レトルト食品などの加熱が不要な食品を活用することも大切です。他にも、動物性たんぱく質が含まれるソーセージ、ツナ缶、食物繊維が含まれたコーン、大豆の缶詰もお勧めです。後は、生野菜で補給します。

圧力鍋の利用

圧力鍋だとご飯を約20~30分で炊くことができます。ガスの使用料も少なくてすみます。そして、圧力鍋に入れておけば、2~3時間は温かいまま食べられます。

停電時の掃除

フローリングの床には、ワイパータイプの掃除用シートを使います。

カーペットには、ロール式の粘着シート使います。ハウスダストを舞い上げにくくするスプレーもあるそうです。

停電時の洗濯

すぐに洗濯しなければならない物、汚れのひどい物、そうでない物に分けてから、まとめ洗いをすると効率が良いそうです。

洗濯物はなるべく室内干しにします。アイロンもしわ伸ばしスプレーを使うと時間を短縮できるようです。

髪をドライヤーで乾かしている人は、超極細繊維の吸水性の高いバスタオル等が売られています。髪にも優しいので使ってみたらどうでしょうか。

停電時の照明

キャンプ用のランタンが役に立つようです。

蓄光テープは、日中に光を貯めて暗闇の中でぼんやり光ります。階段の一段一段に貼っておくと、階段を踏み外す危険が減ります。

体の冷えを守る方法(低体温症の予防)

停電、灯油の不足、温かい物が食べられない、入浴できないなどで寒さが体にこたえておられると思います。

新聞紙とラップを使う
新聞紙を2枚折にして、腰の周りに巻きます。その上からラップをぐるぐると巻きます。体温を逃がさないので体が温かくなります。
冷えの予防
  1. 濡れた服は脱いで、着替えがない人は、新聞紙、毛布などで服が乾くまで代用します。
  2. 風は体温を下げますから、風の吹かない場所に避難します。
  3. お湯(42度くらいが良い)が手に入れば、ペットボトルに入れて簡易湯たんぽにして大きな動脈のある首や腋の下、太ももの付け根を温めます。
湯たんぽ
湯たんぽに、ガスでわかしたお湯を入れます。湯たんぽを、毛布やコタツなどに入れれば半日は温かくすごせます。
使い捨てカイロ・携帯カイロ
使い捨てカイロ・携帯カイロがあれば、首の後ろ側を温めると効果的のようです。ここには、天柱や風池というツボがあり、ここを温めると血行が良くなり頭痛、肩こりの改善、風邪の予防になります。
大椎というツボは、頭を前に倒し首の後ろを触ると出っ張っている骨がありますが、そのすぐ下のくぼんだ部分ですここを温めると、風邪の悪化を食い止めるそうです。
下腹部の冷えや腰痛に効果がある腎兪(じんゆ)も、冬に温めておきたいツボで、腰にあります。腕を両脇に付けた時の肘の高さが目安だそうで、背骨の中心から指2本分外側にあります。

断水時楽天 の対策

水をくむ方法

突然被災すると、水を汲みに行くにも適当な容器が無くて困ることがあります。

ダンボール箱+大きなビニール袋
ダンボール箱に大きなビニール袋(ゴミ袋)を2枚入れて、そのビニール袋の中へ水を入れ口を縛ってから、ダンボール箱を閉めて運びます。
大きめのプラスティック容器+大きなビニール袋
上記と同じような方法で、水をくみます。

キャスター付きのトランクなどで運んでも便利ですが、キャスターが弱い製品も多いので、道がなめらかな状態でないと、すぐに破損しそうです。

感染症の予防

水が無いと手が洗えず、感染症に罹りやすくなります。支援物資としてアルコール消毒剤などが届けられるようです。

手にワンプッシュして、食事前、排便後などは特にアルコール消毒剤をすることが必要です。

ポータブルトイレの設置

被災者の中には、高齢者の方も多いです。高齢者はトイレが近いために、夜など他人に迷惑をかけないように、出入口近くに寝られることが多いそうです。出入口は、風が吹き抜けるので寒く、風邪をひきやすくなり、肺炎に罹ることもあります。

高齢者のために、ポータブルトイレの設置し、カーテンなどで隠す配慮も必要です。

断水時のトイレの使い方

トイレの便器内の水が無くなっていたら、大きなビニール袋を二重にしてかぶせます。その中に新聞紙を細かくちぎって入れます。猫を飼っている家では、猫砂をビニル袋入れると、臭い対策、水分の吸収にもなります。

用を足したら、また新聞紙か猫砂をまいて、ビニル袋の口を縛っておきます。その後も用を足して、適当な時期に口を固く縛っておきます。

地域の自治体に相談して、どのようにゴミとして出すのか聞いてから処分します。

食器などの洗い物を減らす方法

丼物やカレーなどの1皿料理
しばらくの間なら、丼物やカレーなどの1皿料理で家族の人にがまんしてもらいます。
食器にラップを敷いて使う
食器にラップを敷いて使うと、食器を洗わなくて済むので助かります。
アルミホイルを使ってホイル焼き
アルミホイルを使って、魚、肉、野菜などを適度な大きなに切ってホイル焼きにします。アルミホイルごとお皿に乗せると洗い物も助かります。
汚れは新聞紙で拭きとってから洗う
水がある場合でも、油汚れやひどい汚れはあらかじめ新聞紙で拭きとってから洗うと少ない水できれいになります。

エコノミークラス症候群の予防

限られた空間で、同じ姿勢をしていたり、その上に水分の摂取が少ないと、血液が粘って足の静脈に血栓が出き、その血栓が肺まで流れていきそこで詰まるようです。このエコノミークラス症候群を発症しやすくなります。

エコノミークラス症候群の予防のためには、意識して体を動かし、こまめに水分を補給することが大切です。周りの人と一緒に手足の運動をしてもいいですね。

予防用ストッキングをはく

エコノミークラス症候群の予防のためのストッキングをはくと、下肢の血管を絞めつけて下肢の血管が細くなり、血流が早くなります。例えば、水を庭にまくときのホースを細くした時のような感じです。

エコノミークラス症候群の予防の体操

背中そらしと足首の運動を同時に行うものです。

ソファや椅子などに腰掛け、両手を大きく頭上から後ろ側へやり、背をそらせます。そして、大きく息を吸います。同時につま先を引き上げます。

その後、息を吐きながら体も手も前にやります。そして、足首も下げます。10分も経つと足先が温かくなってきます。足のむくみの解消にもなります。いつでも、どこでもできるのがいいですね。また、冷え症の人にも最適です。

肺炎の予防

口の中に細菌が増えると、オーラルバイオフィルムという細菌のかたまりができ、肺に入ると炎症を起こします。

肺炎予防の鉄則としては、まず、インフルエンザ・かぜに注意します。そして、「歯と歯ぐき」をみがくことです。そして、65歳以上の場合には肺炎球菌ワクチンを接種しておきます。

口の中を清潔にする

肺炎の予防には、まず、入れ歯をハブラシで洗います。食事の後には、緑茶やお水を飲んで口の中をきれいにします。また、ガムを噛める人は、ガムを噛んでもいいですね。

デザートに、りんごなどを食べると歯の掃除にもなります。

肺のフタを鍛える

食事をしたら、それらは食道へと向かいますが、気道には入りません。食べ物や飲み物が気道と食道の分岐点に来た瞬間にノドにあるフタが閉まって、気道へ入ることを防いでくれるからです。

ある研究で、歯ぐきを刺激すると脳が活性化し、フタのしまりが早くなることがわかったそうです。歯ぐきだけではなく、舌や上あごなど口全体をみがくと効果が高まり、通常の歯みがきと併せて3分~5分が1回の目安です。軽くマッサージする要領で行います。

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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS

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更新日:2020/03/15