日本の物作り

最近、松下電器(ナショナル)がリコールを発表した。電子レンジ12機種、冷凍冷蔵庫5機種、電気衣類乾燥機8機種である。これらは1988年から2001年の間に製造されている。

今も消費者の手元にあるならば、19年も大事に使われていることになる。部品の劣化等により発煙や発火を起こすおそれがあるということで、修理をすることになっている。

製造者はどこまで責任をとればいいのか。精巧な物作りが自慢だったこの国の物作りはどうなっているのか。衰退しているのか。

食品に関しても、やれ製造過程で機械の部品が砕けて混入したとか、 アレルギー楽天 を起こす物質が混入していたとか、日々の新聞にはお詫びと回収の記事が毎日のように載っている。 リコールについて私の独断と偏見を以下に記す。

  1. 物作り王国、日本の将来はどうなるのか?

    長年信頼の置ける製品を作り、海外でも高く評価されてきた日本製品。今ここに来てたくさんのリコールを目の当たりにすると、不安を感じるのは私だけではないはず。

    今までが、この程度の問題ならリコールとして発表する必要がないと隠されていたのか。様々な問題が、今まさに発生しているのか。真相はよく解らない。

  2. リコール情報は早く出すこと。

    エレベーター事故、ジェットコースター事故などでは死者が出た。最初の頃の「何だか変だ。おかしい」というプロの感を見逃さないで、次なる対策を素早く打って欲しい。人命がかかっているし、そういう大事な仕事を任されているのだから。

  3. リコール情報公開後の対策こそ重要

    会社はリコールの後始末を上手くやったらおしまいではない。なぜこんな製品ができたか、深く検証して欲しい。材料、設計、製造、など全ての過程を総点検することで、新しい製品の質の向上に繋がる。部門ごとの風通しもよくなるよう努めなければならない。

  4. 生産者と消費者がともに考える物作り(ものづくり) 

    新製品にどんな付加価値をつけて売るか生産者側はしのぎをけずっている。消費者側は、使いもしない多機能を持て余している例が多い。これからは、高齢化時代も踏まえてシンプルで品質の高い製品を期待する。

消費生活用製品安全法

2007年5月14日、消費生活用製品安全法が改正された。ガス湯沸かし器での一酸化炭素中毒死が次々と発生し、早期の対策ができずに悔やまれたこと、シュレッダーによる幼児の指の切断事故も、対策の遅れでその後も発生したことを受けて改正された。

死亡、重症、火災などの重大事故が起きた時、製造業者や輸入業者に、事故報告を10日以内に経済産業省に報告することを義務づけた。

2007年5月14日読売新聞、社説より

製造物責任法(PL法)

製造物に欠陥があって消費者が損害を被った場合、消費者が小売店などを飛び越え、直接、製造業者に対し無過失責任を負わせ、損害賠償責任を追求できるというもの。損害を受ければ第三者でも責任を追及できる。

また、企業が他のメーカーから購入した素材・その他の半製品に欠陥があった場合は、その企業は購入したメーカに責任を追及できる。企業は、自社がメーカーとしてどのような責任を負わされるのか検討する必要があるが、自社が被害を受けた場合には、PL法を使って、どのような責任追及をできるかも検討しておく必要がある。

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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS

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更新日:2018/06/07