平面スピーカー
「平面スピーカー」という物を初めて知りました。テレビ番組「夢の扉」で取り上げていました。平面スピーカーは、東京都江東区にある堀昌司さんの会社「(株)エフ・ピー・エス」が作っています。
平面スピーカーの特徴や今後の利用法などについても放送していました。
平面スピーカーの特徴
- 小型スピーカー
- 平面スピーカーは、7mmの厚さで従来のスピーカーの1/10、重さは90gで従来のスピーカーの1/5だそうです。平面スピーカーには、小さな磁石がたくさん並んでついています。この特殊な磁石は、指をはさんでくっつくこともできます。平面スピーカーを使うと、あらゆる物が小型化されそうです。
- 音が直線的に伝わる
- 100m離れた場所から、平面スピーカーの音を聞くと、クリアーな音が聞こえます。従来のスピーカー楽天 では、100mの遠くまでは聞こえません。そして、平面スピーカーの音は、直線的に伝わる特徴があります。この特徴を利用すると、1つの部屋に2台のテレビを置いて違う番組を見ていても自分の見ていないテレビの音は、聞こえないので邪魔になりません。
- あらゆる物がスピーカーに変身
- 平面スピーカーを取り付けると、あらゆる物がスピーカーに変身するそうです。接触した物を振動させて音を出すそうです。例えば、ホワイトボード、プラスティック、金属、ダンボール、机などでも平面スピーカーを置くだけで、スピーカーとなります。
平面スピーカーの利用・取り組み
- 駅のホームで
- 駅のホームでの案内放送は、周辺への騒音ともなりかねません。平面スピーカーの音が直線的に伝わる特徴を利用すると、騒音対策になります。17ヶ国での特許を取得しているそうです。
- 接触した物をスピーカーへ変身
- ショーウインドウに4つの平面スピーカーを取り付けて、店独自の音楽を流すそうです。平面スピーカーは軽いので、ショーウインドウに直接着けることができます。また、車の天井そのものをスピーカーにしようとしています。自動車に搭載されている小型スピーカー(従来型)は、ユニットとしては12kgくらいになります。それを平面スピーカーにすると2kg強ですみ、10kg近い軽量化はガソリンの燃費も減り、エコに繋がります。
- ハイブリッド車・電気自動車のエンジン音を作る
- ハイブリッド車・電気自動車は近づいて来ても、歩行者が気づかずに危険だと言われます。それを解消するために、スピードを落とした時に、エンジン音が出るようにするために、平面スピーカーを利用する試みが行われています。バンパーから音を出します。平面スピーカーは、全面に音を出すので、周囲に騒音を出すことがないので最適のようです。
- リサイクル可能な磁石を利用
- 平面スピーカーには、ネオジムの磁石を使っています。ネオジムは、磁力も保磁力も強いそうです。それでいて摂氏140℃の熱を10分間加えるだけで磁力を簡単に崩壊させることもできます。部品単体として簡単に取り外すことができ、取り外したネオジムにもう一度電圧をかけてやると、磁力は99%まで復元できるそうです。そのままの形で何回もリユースできるので、トータルにみたら単価は安くなり、省資源にもなって環境にもいいようです。
今後の平面スピーカーの利用
堀昌司社長は、今後平面スピーカーを駅の改札口で使いたいと言われていました。目の不自由な方などを、改札口の音で誘導するしくみです。
また、振動膜には防水素材を使用していて、プールや温泉などのような湿気の多い環境でも、場合によっては水中でも駆動させることができるそうです。
平面スピーカーを使うことで、騒音をなくしたい特定のエリアに効果的に逆相波を送り出し、防音壁を作ることにも取り組んでいるそうです。
また、堀昌司社長は「ぼくが究極のテーマ、いちばん大きなテーマだと考えているのは、音による癒しです」と言われています。どんな製品となって結実するのか楽しみですね。
平面スピーカーは、いろんな分野に使えそうです。音を自在にあやつり、社会にどれだけ役に立つ物が作りだせるか挑戦していきたいと、(株)エフ・ピー・エス・堀昌司社長は言っていました。(株)エフ・ピー・エスとは、Flat Panel Speakersの略のようです。