「食育」

テレビニュースで言っていた。「食育」をしている人56%、「食育」をしていない人41%、「食育」をよく知らない人37%だと言います。

私は、「食育」をよく知らない部類に入りそうです。漠然とはわかります。たぶん、ファストフード、インスタント食品などの弊害について学び、季節の野菜を使った手料理を勧めるというものだと。そこで、調べてみることにしました。

「食育」の推進・農林水産省

農林水産省が、食に関する知識と食を選ぶ力を身に付けるために「食育」を推進しています。

(1)食料消費の米が減少し、畜産物と油脂が増加していて、栄養バランスの崩れがみられる

昭和35年には、炭水化物が多すぎた。昭和55年は、たんぱく質、炭水化物、脂肪のバランスがちょうどとれていた。平成16年には脂肪とたんぱく質が多く、炭水化物が少なくなっていた。

バランスのとれていた昭和55年は、米36.1%、畜産物12.0%、油脂12.5%であった。平成16年は、米23.4%、畜産物15.4%、油脂14.2%となっている。このまま進んでいくと大変なことになりそうだ。

(2)単独世帯の増加や女性の社会進出に伴って、外食や中食が増えている。
食品産業も「食育」に大きく関わってきていることとなる。
(3)朝食の欠食。20代男女の朝食の欠食が一番多く、ついで30代。こどもの欠食も増加している。

平成12年度 小学5年生15.6%、中学2年生19.9%だったらしい。

理由は、時間が無い46.9%、食欲が無い33.7%

欠食とは、1週間に2−3日食べない~ほとんど食べないが相当する。

(4)肥満。
男性の30~60歳代で約3割が該当し、20年前の1.5倍に増加している。反対に20~30歳代の女性はやせの割合が増加している。
(5)15~29歳代の女性は特にカルシウムの摂取量が少ない。
将来の骨粗しょう症が心配される。
(6)糖尿病の増加
長寿世界一の日本は、健康長寿をいかに延ばすかで、国民医療費の増加を抑えたいと思っている。
(7)食品の廃棄や食べ残しが資源の浪費、環境への負荷となっている。
(8)消費者の食の安心安全に対する関心は高いが、一方では食品選択や食事の準備に困らない知識、技術を持つ人男性約3割、女性約5割という。

「農林水産省のわが国の食生活の現状と食育の推進について」から抜粋

さまざまな食に関する問題点が出てきた中で、実際にどうするか、何をするか、何をしていくか。

「食生活指針」と「 食事バランス楽天 ガイド」というものを作って普及しているようだ。この「食事バランスガイド」というものは、今までにどこかで見たことがあった。2007.05.22

「食生活指針」・農林水産省

食事を楽しみしょう

(1) 1日の食事のリズムから、健やかな生活リズムを。

(2) 主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。

(3) ごはんなどの穀類をしっかりと。

(4) 野菜・果物、牛乳・乳製品、豆類、魚なども組み合わせて。

(5) 食塩や脂肪は控えめに。

(6) 適正体重を知り、日々の活動に見合った食事量を。

(7) 食文化や地域の産物を活かし、ときには新しい料理も。

(8) 調理や保存を上手にして無駄や廃棄を少なく。

(9) 自分の食生活を見直してみましょう。 

「食事バランスガイド」・農林水産省

食事バランスガイドとは、健康な体を維持して、より良い生活を送るためには、バランスよい食事をすることが大切で、この“バランス”をわかりやすく示すため、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかをイラストで示したものです。こまの形で下記の5つの料理区分を分割しています。

料理区分と数え方について

食事バランスガイドでは、毎日の食事を 主食/副菜/主菜/牛乳・乳製品/果物 の5つに区分し、区分ごとに「つ(SV)」という単位を用いています。

また、欠かすことのできない水・お茶、菓子・嗜好飲料、運動についてもイラストで表現をしています。

主食

炭水化物などの供給源であるごはん、パン、麺、パスタなどを主材料とする料理が含まれます。※1つ(SV)=炭水化物約40g

【料理例】1つ分=ごはん小盛り1杯/おにぎり1個/食パン1枚/食パン4~6枚切1枚/ロールパン2個1.5つ分=ごはん中盛り1杯2つ分=うどん1杯/もりそば1杯/スパゲッティー

副菜

ビタミン、ミネラル、食物繊維などの供給源である野菜、いも、豆類(大豆を除く)、きのこ、海藻などを主材料とする料理が含まれます。※1つ(SV)=主材料の重量約70g

【料理例】1つ分=野菜サラダ/きゅうりとわかめの酢の物/具だくさん味噌汁/ほうれん草のお浸し/ひじきの煮物/煮豆/きのこソテー2つ分=野菜の煮物/野菜炒め/芋の煮っころがし

主菜

たんぱく質の供給源である肉、魚、卵、大豆および大豆製品などを主材料とする料理が含まれます。※1つ(SV)=たんぱく質約6g

【料理例】1つ分=冷奴/納豆/目玉焼き一皿2つ分=焼き魚/魚の天ぷら/まぐろとイカの刺身3つ分=ハンバーグステーキ/豚肉のしょうが焼き/鶏肉のから揚げ

牛乳・乳製品カルシウムの供給源である、牛乳、ヨーグルト、チーズなどが含まれます。※1つ(SV)=カルシウム約100mg

【料理例】1つ分=牛乳コップ半分/チーズ1かけ/スライスチーズ1枚/ヨーグルト1パック2つ分=牛乳瓶1本分

果物

ビタミンC、カリウムなどの供給源である、りんご、みかんなどの果実及びすいか、いちごなどの果実的な野菜が含まれます。※1つ(SV)=主材料の重量約100g

【料理例】1つ分=みかん1個/りんご半分/かき1個/梨半分/ぶどう半房/桃1個

水・お茶

水・お茶といった水分は食事の中で欠かせないものであり、料理、飲料として食事や食間などに十分量をとる必要があることから象徴的なイメージのコマの軸として表現しています。

運動

「コマが回転する」=「運動する」ことによって初めて安定することを表現しています。栄養バランスのとれた食事をとること、適度な運動をすることは、健康づくりにとってとても大切なことです。適度な運動習慣を身につけましょう。

菓子・嗜好飲料

菓子・嗜好飲料は食生活の中で楽しみとしてとらえられ、食事全体の中で適度にとる必要があることから、イラスト上ではコマを回すためのヒモとして表現し、「楽しく適度に」というメッセージがついています。1日200kcal程度を目安にしてください。【200kcalの目安】せんべい3~4枚/ショートケーキ小1個/日本酒コップ1杯(200ml)/ビール 缶1本半(500ml)/ワインコップ1杯(260ml)/焼酎(ストレート) コップ半分(100ml)

※油脂・調味料については、基本的に料理の中に使用されているものであることから、イラストとして表現していません。料理を選ぶ際に、カロリー、脂質、塩分の表示を併せて、チェックすることが大切です。

ジュースで、野菜不足解消

厚労省が策定した「健康日本21」では、1日350g以上の野菜の摂取を目標に掲げています。若年世代はかなり少ないそうです。

大阪駅構内にある絞りたてジュースのスタンドでは、1日平均1400~1500人が利用するそうです。

一番人気は、5種類のフルーツと牛乳を混ぜたミックスジュースだそうです。また、小松菜やほうれん草の野菜ジュースもファンがいるようです。

ほうれん草には、豆乳を加えるなど、野菜を飲みやすくする組み合わせが非常に難しいそうです。

期間限定の「菜の花」には、キウイ、パイナップル、グリーンティなどを混ぜておいしくしているようです。値段は、180円~400円です。

東京メトロの構内で販売されているジュースは、「目の健康にビタミンAが目白押し」「免疫力アップ」など体によさそうなジュースが並んでいるそうです。値段は、250円~350円です。

家庭でも、ニンジンやりんご、キャベツなどを混ぜて、自分好みの味のジュースを作ってみてはいかがでしょうか。

トマトジュースの効用

野菜ジュースと言えば、トマトジュースが一番有名です。トマトには、リコピンと言う赤い色素が含まれています。

リコピンは、肌の老化を進める活性酸素を除去します。シワの予防、美白効果も期待できます。紫外線の害も抑えます。

リコピンは、1日16ミリグラム摂取すると予防効果があり、トマトジュース1本分に相当します。

また、トマトジュースを飲むと、気管支ぜんそくの症状に改善が見られた、運動後の疲労が減ったという効果があるようです。

老化による骨密度の低下を抑える効果、妊娠中から継続して飲むと、赤ちゃんを紫外線から守る効果も期待できるそうです。

リコピンは、トマトを生で食べるよりジュースなどに加工した方が吸収されやすくなります。牛乳と飲めば、トマトジュースだけで飲むよりも約3倍リコピンの吸収がよくなります。オリーブ油を混ぜる飲み方もあるそうです。

必須アミノ酸(たんぱく質)

必須アミノ酸(人体の組織に使われるアミノ酸は20種類。体内で合成できない下記の9種のアミノ酸は、食品からとらなければならない)
イソロイシン 神経の働きを助ける。筋肉を強化。
ロイシン 肝臓の機能を高める。筋肉を強化。
リジン 成長促進や組織の修復に必要。抗体の材料。
メチオニン 解毒作用。抗腫瘍作用。
フェニルアラニン ドーパミンの材料になり血圧を上昇。
スレオニン 成長にかかせない。
トリプトファン 神経伝達物質になり鎮痛作用。免疫力を高める。
バリン 成長を促し、筋肉を強化。
ヒスチジン 子どもの発育に必要で神経機能を補助。

糖質の種類

主な糖質の種類(糖質は主に炭素・水素・酸素が結合してできている。最も小さなものは単糖類。単糖類が2~10数個結合したものが少糖類。数百~数千個結合したものが多糖類といわれる。)
単糖類 ブドウ糖(穀物、果物に多い。血液中のブドウ糖は血糖という )
果糖(はちみつや果物に多い。甘味が強い)
ガラクトース(単独では存在せず、ブドウ糖と結合して乳糖に含まれる)
少糖類 麦芽糖(麦芽からつくる水あめに多い)
ショ糖(砂糖のこと)
乳糖(母乳や牛乳に多い)
オリゴ糖(人工甘味料に含まれる)
多糖類 デンプン(穀物やいも類、豆などに多い)
グリコーゲン(肝臓(レバー)や筋肉に多い)

主なミネラルの種類と働き

主なミネラルの種類と働き準主要元素微量元素
ミネラルの種類 元素記号 働き 欠乏症
ナトリウム NA 細胞外液の浸透圧を調節
筋肉や神経の興奮を鎮静
食欲減退
倦怠感
カリウム K 細胞内液の浸透圧を調節
心臓の働きや筋肉の収縮を調節
筋肉低下
知覚や反射の低下
カルシウム Ca 骨や歯の硬組織を形成
筋肉の収縮に作用
細胞内での情報伝達に関与
骨の発育低下
骨祖しょう症
神経過敏
マグネシウム Mg 酵素の活性化
神経の興奮を鎮静
血管を拡張
神経過敏
不整脈
リン P 骨や歯の形成
糖質の代謝促進
リン脂質、核酸の成分
骨や歯が弱くなる
クロム Cr 糖質・脂質の代謝促進 血糖調節能力の低下
モリブデン Mo 酸化酵素の構成成分
尿酸生成の代謝に関与
貧血、成長減退
尿酸値上昇
マンガン Mn 糖質・脂質の代謝促進
骨の形成促進
生殖機能の低下
骨の発育低下
Fe 酸素の運搬・供給
赤血球のヘモグロビンを構成
酵素の活性化
鉄欠乏性貧血
Cu 鉄とヘモグロビンの結合補助
鉄の吸収促進
貧血、成長障害
皮膚や毛髪の脱色
亜鉛 Zn たんぱく質・核酸の合成促進
酵素の構成成分
成長不良
皮膚炎、味覚異常
セレン Se 抗酸化作用
がん細胞の抑制
克山(ケシャン)病
心筋症
ヨウ素 I 発育促進
基礎代謝の向上
成長障害
甲状腺機能低下
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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS

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更新日:2020/03/15