教育再生会議の提言、見送り
政府の教育再生会議(野依良治座長)は、11日、子育てに関する保護者向けの緊急提言の取りまとめを見送った。
教育再生には家庭の教育力向上が不可欠だという観点から提言をめざしたが、家庭の内部に踏み込むような内容に批判が集まった。
ただ、同会議では、 家庭教育楽天 の必要性は変わらないとして、検討していた提言の一部を第2次報告に盛り込む考えだ。(読売新聞政治部 橋本潤也、白石洋一)
それで、検討されていた提言の主な内容は以下の通り
・若い時から子育てを自分のこととして考える
・早寝・早起き・朝ごはんを習慣化する
・保護者は子守歌を歌い、赤ちゃんの瞳を見ながら、おっぱいをあげる
・母乳が出なくても抱きしめる
・授乳、食事時はテレビをつけない
・乳幼児期には本の読み聞かせを行なう
・小学生時代は今日の出来事を一緒に話す
・PTAに父親も参加する
・あいさつの励行
・「ありがとう」「もったいない」などの言葉を大切にする
この内容では、小学生高学年か中学生の家庭科の子育ての学習のような錯覚を覚える。確かに現実は、ちゃんとした子育てができていない人が多いかもしれない。が、政府の教育再生会議の提言としては、お寒いとしか言いようが無い。
これまでにも、親に対しては高校時代の家庭科、妊娠中には保健師の産前産後の指導とかなされてきたはず。それでも足りないなら、そこら辺りを強化する方法はないのか。母乳で育てられるような勤務体制であるのか。地域で子育てできるようなしくみ作りは進んでいるのか。
国が姑が言うような細かいことを言っても、親たちは聞く耳を持たず反発するのみと思う。
かくして、第1次報告は仕切り直しとなったようだ。