琵琶湖国定公園 八幡山
水郷めぐりのすぐ近くに、琵琶湖楽天 国定公園八幡山がある。山麓から山頂まで八幡山ロープウェーがあり、定員25名、大人往復700円、約4分で行ける。山頂には八幡城跡と瑞龍寺がある。
豊臣秀次と八幡城
八幡城は1585年(天正13年)豊臣秀次によって築城された。標高約272mの八幡山最頂部に本丸を作り、二の丸、西の丸、出丸が配置されている。現在は石垣のみ残っていた。
本丸跡には瑞龍寺が建っている。この寺は、1596年(文禄5年)豊臣秀次の生母(秀吉の姉)日秀尼公により、秀次の菩提を弔うために京都の村雲に建てられた。1961年(昭和36年)に京都からこの八幡山に移築された日蓮宗のお寺だ。
豊臣秀次と城下町、近江八幡
豊臣秀次は秀吉の姉の子で、八幡城を築き城下町を作り、近江八幡を商都として繁栄させることに貢献した。秀吉の養子となり関白の地位にまでなるが、淀殿の子秀頼が生まれたため、自害させられた。享年28歳。叔父豊臣秀吉に翻弄された悲しい人生だったようだ。
山頂からは四季折々の琵琶湖、西の湖、旧城下町等が見渡せる。この写真は山頂から東側を見たものだ。西の湖と安土山と繖山(きぬがさやま)と近江八幡市街が見えた。本堂の庭には八重桜がみごとに咲いていた。 ロープウェーを降りてすぐに日牟禮八幡宮がある。近江商人の信仰を集め、江戸初期海外貿易で活躍した西村太郎右衛門が寄進した「安南渡海船額」が納められている。
また、白雲館というモダンな擬洋風建造物が人目を引く。明治10年に八幡東学校として建てられていたものを平成6年に解体修理、復元され、今は観光案内所やギャラリーとして利用されている。
八幡掘は手漕ぎ船が優雅に進み、桜がはらはらと水面に舞い降りていた。東にはかわらミュージアムがあり、瓦の魅力を生かした建物が美しかった。