南紀
南紀とは、紀伊半島の南部の和歌山県でもどの辺りまで言うのでしょうか。南紀白浜とかよく耳にします。
今回の旅では、みなべ町の「みなべうめ振興館」、串本海中公園、潮岬、橋杭岩、勝浦温泉、那智の滝、熊野那智大社へ立ち寄りました。那智の滝、熊野那智大社は別ページで書きたいと思います。
みなべうめ振興館
みなべうめ振興館は道の駅でした。和歌山県みなべ町は梅の里で、味も生産量も日本一だそうです。「一目百万、香り千里」といわれる南部梅林、その他にも千里梅林、岩代大梅林(30haに2万本の梅の木)などの広大な梅林があります。
私たちが訪れた3月19日は、残念ながら梅の花の季節は終わっていました。このみなべうめ振興館の屋上からも梅の畑が広がっているのが見えました。 花の頃の梅林は、白いじゅうたんを敷き詰めたように見えるそうで、香りも優雅であろうことと思われます。梅花は、300種類を超えるそうですが、うめ振興館では、50種類を紹介してあります。
みなべうめ振興館では、和歌山楽天 県みなべ町の梅の歴史や特徴を知ることができます。100年前の梅干しを見たり、3階の物産コーナーでは梅ジュースの試飲もできました。また、梅を使った御菓子、梅干しも試食しました。
- 南高梅
- 大粒で肉厚が特徴の南高梅(なんこううめ)は、みなべ町が長年の研究の末に完成させた最高級品の梅漬け用の品種です。南高梅(なんこううめ)は、みなべ町で栽培されている梅の7割以上を占めているようです。
梅製品では、白干し梅、しそ梅、はちみつ入り梅干し、減塩梅干し、梅ジャム、梅シロップ、梅入りクッキー、梅ジェリーなど様々です。
和歌山県は、みかん類の生産も有名です。和歌山みかんを使った御菓子もたくさん展示されていました。海産物などもありました。
串本海中公園
串本海中公園には、水族館、海中展望塔、海中観光船・ステラマリス、レストラン、串本ダイビングパークがあります。
私たちは、水族館と海中展望塔を見学しました。下の左の写真は、水族館から海中展望塔への道と、丸い建物が海中展望塔です。左の写真は海中展望塔から海の中をのぞいた所です。
- 水族館
- 水族館には、たくさんのきれいな海の小動物が展示してありました。色とりどりの美しい生き物を見ていると、浦島太郎が舞い踊りに我を忘れてしまった気持ちがわかる気がしました。この世の物とは思えないほどに美しい生物がたくさんあるのに驚きでした。サンゴの仲間、ウニの仲間、光を食べる生き物、うつぼ、ウミヘビ、クエなどがいました。
- 海中展望塔
- 海中展望塔では、海の中の様子が見えました。鯛やひらめの舞踊りと言いますが、鯛の多いこと、多いこと。それも、魚屋の店先で見る一番大きいタイプの鯛がうじゃうじゃいました。鯛の群れに感激です。波が激しく揺れていますが、その波に乗って泳いでいました。魚はソラスズメダイ、メジナ、ブダイだそうで、時たまカラフルな熱帯魚も見えました。
和歌山県・串本の海
NHKの「自然百景」という番組で、和歌山県の串本の海を紹介していました。2013年2月のことです。私は、串本海中公園を訪れたことを思い出しました。
黒潮が流れる海域には約120種類のサンゴが見られるようです。クシハダミドリイシは、浅い岩場にテーブル状に密生しています。本州最大級の群落があると言っていました。オオナガレハナサンゴは、イソギンチャクのようなドーム型のサンゴです。スリバチサンゴは、葉っぱ状に波打ったように広がり1mを超えるものもあるそうです。
巨大なスリバチサンゴを棲み家にした亜熱帯や温帯に住む魚達も見られます。アザハタは体長が50cmもあり、白地に赤い模様をしていて、小魚をエサにしています。他には、アカハチハゼ、ニシキフウライウオ、クマノミ、ミノカサゴ、エソ、アカシマシラヒゲエビ、ミナミハコフグ、ボラ(回遊魚)などが見られます。
串本の海の冬の平均水温は16℃だそうです。色とりどり、形も様々な魚たちが、サンゴをねぐらにして暮らしていました。海面から見たらわからない、海中に潜って初めてわかる豊かな世界でした。
海水がこれ以上汚染されないこと、海水温もあまり変化しないことを祈らずにはいられません。
潮岬(しおのみさき)
潮岬は、本州最南端で、東経135度46分、北緯33度26分だそうです。そう言われてもピンと来ませんが。潮岬の灯台が有名です。
芝生の広場を通り抜けて海の見える所まで歩きました。「本州最南端」と記した石碑と小さな売店、トイレが設置してありました。
私たちは、潮岬観光タワーで昼食をとりました。お土産もたくさん売られていました。私は、そこでハマユウの球根を買いました。
ハマユウ
ハマユウは、白い花でヒガンバナ科なのでヒガンバナのように開いたような感じの花です。葉が厚く形がオモトに似ていてハマオモト(浜万年青)とも呼ばれます。夜中に花が開き強い香りを出すようで、楽しみです。
ハマユウは、砂地で直射日光の強い浜辺に咲きます。種から球根になり花が咲きますから開花までに数年かかります。
ハマユウは、土質は選ばず、土に砂を混ぜて水はけをよくします。日当たりの良い場所に4~5月に植えます。乾燥した場所を好むので水をやりすぎない。プランターに植える時には大きめの物を使うなどの注意が必要です。冬場は10度を下がらないようにしないといけませんから、鉢植えにしないとダメなようです。
橋杭岩(はしくいいわ)
橋杭岩は、潮岬から約2㎞北東に位置します。国道42号線から見えます。吉野熊野国立公園の天然記念物に指定されています。
立て看板によると、「昔、弘法大師が紀州に立ち寄られた時、向かいの大島へ渡るため天邪鬼(あまのじゃく)に手伝わせて橋をかけ始めていたら、天邪鬼が疲れて鶏の鳴き声をしたら弘法大師も夜が明けたと思って中止され、橋杭だけが残った」という伝説が残されています。
昔の人は、不思議な現象はそれにふさわしい物語を作って、信仰と結びつけて語り継いでいったのですね。
勝浦温泉(ホテル浦島)
私たちは、南紀勝浦温泉、ホテル浦島に泊まりました。那智勝浦の観光桟橋から、船に乗ってホテル浦島まで行きます。船に乗ってホテルへ行くというのは、初体験でした。さすが、ホテル浦島だけあって、竜宮城へは亀船が連れて行ってくれるようです。
ホテル浦島は、勝浦湾と熊野灘にはさまれた場所にあります。半島全体がホテル浦島の敷地と思えるほど、また巨大な町と言えるほどの広さでした。
一番の人気は、温泉です。大洞窟温泉、忘帰洞(ぼうきどう)は、海を見ながら、太平洋の力強い波音を聞きながら、海のうねりを感じながら入るお風呂は最高でした。天井の丸くくりぬかれた岩が波音を反響させて迫力がありました。
また、漁り火を見たり月光も感じられました。お湯は熱く上半身は少し涼しいという、とても良いバランスでゆっくりとお湯を楽しめました。世俗のちまちましたことを忘れ、帰りたくなくなるお湯・忘帰洞(ぼうきどう)名前の通りだと思いました。
一番人気は、大洞窟温泉、忘帰洞(ぼうきどう)です。次は洞窟温泉、玄武洞(げんぶどう)です。後は、磯の湯、滝の湯、ハマユウの湯、天海の湯、遥峰の湯などがありました。時間がなくて天海の湯、遥峰の湯には入りませんでした。残念です。
建物も本館、なぎさ館、日昇館、山上館があります。食事はレストランパレス「龍宮」で、夕食・朝食ともにバイキングでした。特にまぐろのお刺身やデザートがおいしかったです。