マヤ暦の謎
数年前から、マヤ暦では2012年12月23日までしか記録されてなく、そこで世界は消滅するのではないかと憶測されてもいました。そこで、「マヤ暦の謎をとけ」という番組があり、とても興味深く拝見しました。
マヤ文明の暦
マヤ文明の暦には、ハアブ暦とツォルキン暦の2つがあるそうです。
ハアブ暦は1年を365.2420日と定めています。ツォルキン暦は260日を1周期としています。
ハアブ暦の1年(365日)とツォルキン暦の1周期(260日)は、52年でその組み合わせが一巡し、これをカレンダーラウンドというそうです。
メキシコのチチェン・イッツァのピラミッドは巨大なカレンダーとなっており、ハアブ暦とツォルキン暦が一巡する52年のカレンダーラウンドの周期を正確に示しているそうです。
メキシコ、パレンケの神殿
パレンケ(Palenque)はメキシコにある マヤ文明楽天 の古代都市遺跡で、メキシコの世界遺産の一つです。
ユカタン半島の付根にあたるメキシコ南東部に位置し、7世紀に最盛期を迎えた都市の遺構としての宮殿を中心とする、『マヤ遺跡の典型』といわれる建物群を密林のなかに配置しています。
約60年前にメキシコの考古学者が『碑文の神殿』の地下室に辿り着きました。神殿を20mも降りると石棺が見つかりました。翡翠の仮面をつけた遺体は、7世紀に在位したパカル王のものでした。
碑文には、歴代の王の歴史が刻まれいいました。王がいつ生まれ、いつ即位し、いつ戦争をしたなどが刻まれていたそうです。
パレンケ王の石棺の浮き彫りは、横から見るとロケットに乗り操縦桿を握った宇宙飛行士のように見えたため、古くからUFO研究家などからマヤ文明が宇宙人によって作られた文明であるとの根拠にされてきました。が、2011年の秋のテレビ番組では、王はこれから地下世界に旅立つ瞬間の絵であり、よみがえりを信じて彫られたものということでした。
まや神話では、生と死は循環すると信じられて来ました。
ピラミッドの作りの違い(エジプト文明とマヤ文明)
エジプト文明では、ピラミッドを20~30年の月日をかけて作ったそうです。マヤ文明では、古い小さなピラミッドをだんだんと大きくしていきました。
マヤ文明のピラミッドの構造の中身を見ると分かるそうです。土や砂利でできていて、中の方に古い建物があるからです。
マヤには、荷車も牛や馬も無かったそうです。全て人の手のみで作られました。
グアテマラ、サンバルトロの壁画
2001年、紀元前100年頃に描かれたとみられる巨大壁画が見つかりました。そして、マヤ文明初期の王たちの存在が明らかになりました。
壁画は、赤、黒、黄色を使った鮮やかな物でした。
2000年も空気に触れなかったために保存状態はきわめて良好で、王権の起源にまつわる神話や、高度な象形文字(マヤ文字)が描かれており、マヤ文明の起源を解明するうえで重要な発見でした。
壁画が見つかった場所から1.5キロ西の地点では、現状では最古の紀元前150年頃のマヤの王墓も見つかったようです。
王の儀式の様子も描かれていたようで、エイのトゲで自分の血を流し、神に捧げるという自己犠牲を表していました。
マヤ神話、ポポル・ヴフ(ポップ・ヴフ)
双子の兄弟がいました。闇の王に呼び出され、生贄にされたそうです。二人は、よみがえりの力をつけ、何度も死んでは生き返ったそうです。
二人は、闇の王を八つ裂きにし、蘇らせませんでした。
父親は、トウモロコシの父となり、二人は太陽と月になりました。
地下世界は、よみがえりの世界と信じられて来ました。そこで、ジャングルの中にある地下水である美しいセノーテの水底には、人骨がよくあるそうです。
生と死は循環する、という信仰
生と死は循環し、人は雨やトウモロコシになり、循環すると信じられました。
雲は雨になり、トウモロコシを育て、人を育て、人は死ぬと大地のエネルギーとなり、次の人間を養う。太陽と月は循環する。全ては回るという信仰です。
マヤ暦も循環する
2012年12月23日に、マヤ暦は終わります。が、大地が回るように、新しい時が始まると信じられています。
5125年のマヤ暦の元日に立ち会うことができることを、幸運と思わなくてはならないようです。