種まき・苗植え
野菜を育てるには、まず土づくりをし、その後に種まきや苗を植えます。どのように種まきや苗植えをしたら、効率よく育てることができるのでしょうか。
種まきや苗植えのコツなどを学びたいと思います。
畝(うね)を作る
まず、植え付けをする約2週間前に苦土石灰などをまいて土を中和しておきます。約1週間前には元肥をまいておきます。
その後に、畝を作って、種や苗楽天 を植えつけるという段取りとなります。畝には普通畝とベッド畝があります。
- 普通畝
- 広がる野菜を1条植えで、ゆったりと育てます。畝の幅は約60cmにして、畝を溝のように複数作ります。キャベツ、ハクサイなどが、普通畝で作られます。
- ベッド畝
- 畝の幅は約1mほどにして、2条植えなどで栽培します。畝数を少なくでき、狭い菜園に向いています。コマツナ、コカブなどや、支柱が必要な野菜に向いています。
畝作りのコツなど
- 畝の高さ
- 普通畝とベッド畝ともに約10cmの平畝が標準だそうです。水はけの悪い畑では、畝の高さを20~30cmk高畝にし、根腐れなどを防ぎます。
- 畝の長さ
- 畝の長さは、株間と作る野菜の量で調節します。
- 畝と畝の間は
- 畝と畝の間は、30cmほど開ければ、人が通りやすくなり手入れや収穫が楽になります。野菜が株をはるものは、畝と畝の間を広めにとります。
- 畝の向き
- 南北に長く作ると、日当たりに差ができません。冬越しさせる野菜は、北側に霜除けを立てて、東西に長くするとよいようです。
- 畝の表面
- 畝の表面は、平らにしておきます。畝の表面が、でこぼこしていると、乾燥したり、水がたまったりする所ができ、野菜のできがまちまちになるので、注意します。
植え付けのしかた
- 種のまき方
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- すじまき・・・まき溝をつけた畝に種をまきます。小粒・中粒の種が適し、ニラ、ホウレンソウなどの種をすじまきにします。
- ばらまき・・・畝全体にまきます。小粒・細粒の種が適しますが、管理は少し大変です。ニンジン、コマツナ、コカブなどの種をばらまきにします。
- 点まき・・・一定の間隔をおいて一箇所に複数粒まきます。中粒・大粒の種が適します。ダイコン、トウモロコシ、豆類を点まきにします。
- 苗の植え方
- 苗の植え付けは、畝に苗の根株が入るほどの穴を開け、水をやって湿らせておきます。苗の根を痛めないように、根土を崩さないように植えます。ネギ、タマネギは根土をつけなくても植え付けられます。
ポリマルチの使い方
- 畝全体をシートで覆い、土壌水分の蒸発を防ぎます。また、雨で土の中の養分が流れないため、施肥量を減らすことができます。
- 透明マルチは、地温上昇効果が大きいです。黒マルチは、雑草の繁殖を抑えます。シルバーマルチは、防虫効果があります。
- ポリマルチは、畝づくりを終えたら、土に密着するようにかけて地温を高めておきます。
- 種まきや苗植えの時には、カッターや指で必要な場所に穴を開けて植え付けます。
- 水やりの時には、切れ目や穴の部分を少し持ち上げて、株の周囲に水がかかるようにします。
- 追肥する時には、シートを持ち上げて株元にまくか、液体肥料を使います。
不織布と寒冷紗の特徴は
- 不織布
- 不織布は、保温と保湿の効果があります。乾燥期には土の水分保持、低温期には防寒・防霜効果があります。夏場に使用すると高温障害を起こすことがありますから、時期を見計らって外すタイミングが重要です。
- 寒冷紗
- 寒冷紗には、日光を遮る効果があり、地温を熱くなりすぎないようにできます。暑さに弱い野菜の栽培に適しています。
不織布、寒冷紗ともに種まき、苗の植え付けの直後に使います。シートをかける時に、害虫をしっかり防除しておけば、物理的な防虫効果があります。
トンネル栽培
トンネル栽培は、ビニール、寒冷紗などで畝をトンネル状に覆い、冬から春の低温期や夏の日差しから野菜を守ります。
霜よけに使う時には、霜がふり初めてから野菜がある程度かたくなってからトンネル栽培にすると寒害や病気にかかりにくいそうです。初春の肌寒い時にも効果があります。
春蒔き野菜はトンネルをかけて保温すれば、通常よりも1ヶ月も早く種まき、植え付けができます。日中に気温が上がる時には、換気扇をつけて温度を下げます。
暑さに弱い夏まき野菜のキャベツ、ブロッコリーなどは寒冷紗のトンネル栽培で日よけをします。
- トンネル栽培の風対策
- 風が強い地域では、より強固なトンネルを作らないといけません。トンネルの頂点をできるだけ低い位置で組むようにします。トンネルの両脇をしっかりと土に埋めて隙間ができないようにします。シートの上から支柱で抑え風に飛ばされないようにします。両端にがっしりとした支柱を立てて、シートの端をひもやロープで結びます。