ジャガイモ栽培
ジャガイモは、野菜の中でも日持ちが良く、カレーや肉じゃが、炒め物などにも幅広く使えて便利です。農業の初心者にも簡単に作れそうです。
ジャガイモ栽培のコツなどを調べたいと思います。
ジャガイモのタネイモを用意
3月になるとホームセンターには、いろんな種類のジャガイモのタネイモを売っています。ジャガイモの代表のメークインや男爵いも、キタアカリ、インカのめざめ、レッドムーンなどのタネイモがあります。
私は、初心者なので、メークイン1kgと男爵1kgを買いました。
食用のジャガイモ楽天 は、病気にかかっている可能性が高いので普通は使いません。使ったら収穫量が減るそうです。
春作の植え付けは、2月下旬から3月中旬の頃です。夏作の植え付けは、8月上旬から9月上旬の頃です。最近は天候不順なので、農協やホームセンターの野菜苗の担当者に聞いたら、その土地にあった植え付け時期を教えてくれると思います。
- 種ジャガイモ1kg・・・ダンシャク238円,メークイン248円,キタアカリ278円,出島498円,十勝こがね398円,ベニアカリ398円,はるか698円,インカのめざめ698円(700g)
- 穴あきマルチ黒,95cm×50m1列穴 998円
ジャガイモの品種別特徴
- ダンシャク(男爵)
- 早生種、日本において最も作り易い品種。粒が揃い、粉質で白く、サラダ、コロッケ等に適す。
- メークイン
- 中生種、煮くずれしにくく煮物や味噌汁等に適す。
- キタアカリ
- 早生種、美しさと健康を保つビタミンCは極めて高く、味が良く最近特に人気の品種。煮崩れしやすいので、調理法に注意。
- デジマ(出島)
- 多収で、表皮が滑らかで外観が良い品種。食味が良い。(主に二期作用)
- 十勝こがね
- やや粉質で煮崩れは少ない。冷めても食味が落ちずに美味しい。
- ベニアカリ
- 皮が赤色で肉質は白い。粉質で崩れやすく蒸し芋、コロッケ、マッシュポテトに向く。中生種。赤皮、白肉のでん粉質が多く、コロッケ等に最適な栽培し易い品種。収量は、ダンシャクより多い。
- はるか
- メークインを超える味の良さで、ダンシャクよりも多収穫。
- インカのめざめ
- 栗のようなほくほくした食味があり、小ぶりだがおいしさが最高峰とか。
- ニシユタカ
- 多収で、イモ揃いも良い。(主に二期作用)
秋じゃがの種イモを用意
9月の上旬になると、ホームセンターなどで秋じゃがのタネイモが売られます。種イモのデジマ1kgが398円、日持ちが良く最近人気だという種イモ・ニシユタカが同じく1kgが398円となっていました。
デジマという品種を買っているおじさんを見つけ尋ねました。「いつ頃までに植えると良いのですか」「9月20日頃までに植えると良い。早く植えると暑さにやられて腐ることがある」と、教えてくれました。(中国地方・岡山県でのこと)
秋じゃがのタネイモの植え方、芽かき、追肥、草取り、土寄せなどは、春じゃがの植え方、育て方と同じです。秋じゃがの収穫は11月頃になるようです。
種じゃがいもの日光浴で、丈夫な芽を出させる
種じゃがいもを日光浴させる方法があるようです。
植え付けの2~3週間前に、種イモを6~20℃の温度で3週間ほど日光浴をさせるとよいそうです。こうすると、短くて緑の濃い丈夫な芽が出るそうです。そして、早く芽が出ることで成熟が早くなり、デンプンの多いジャガイモがたくさんできると言います。
注意点としては、夜間や雨が降りそうな時、気温が5℃以下になる時には、ビニールシートをかけます。大きなザルや新聞紙の上に種イモを並べ日光に当てます。時々裏返して、全体にむらなく日光を当てます。
私は、2個の段ボール箱に新聞紙を敷いて種イモを広げ日光に当てました。そして、日がかげる前に家の中に取り込み、ダンボールの上に新聞紙をかぶせてしまいました。また、天気の良い日に続けて外に出して日光浴をさせてみます。どんな芽が出るか楽しみです。2013.2.24
畑の準備(植え付け1週間前)
ジャガイモは、水はけの良い場所へ植えます。水はけが悪いと病気になりやすいからです。
ジャガイモを植える時には、石灰は撒きません。アルカリ性の土では育ちが悪く、病気にもかかりやすくなるようです。多くの野菜はPH6.0~6.5を好みますが、ジャガイモはPH5.0~6.0程度でよく育つそうです。
1m2当たりたい肥1kgと化成肥料100gをまいて、深く耕しておきます。ジャガイモは、元肥中心で育てるようです。窒素分の少ないジャガイモ専用の肥料を使うと良いようです。
植える溝は、深さ10cm、幅15cmくらいが良いそうです。隣の溝との間は70cmくらいとれば良いそうです。
タネイモを切る(植え付け2、3日前)
タネイモは縦半分に切り、2つになったらそれをまた2つに切りました。ジャガイモ一つで4個のタネができました。1個が約30~40gになるように切り分けます。切ったジャガイモをそのまま2、3日置いて、切り口が乾いたら植え付けます。
もう一つ、タネイモの切り方を紹介します。頂芽(芽が集まっている上の部分)を切り捨て、1~2芽つけてタネイモを切り分けておくと、芽かきの作業が減ると言います。
昔は、灰を切り口につけていましたが、いつまでも乾かずに腐敗の原因となるのでいけません。切り口を乾かすか、珪酸塩白土をつけて植え付けます。
タネイモの植え方
上の「畑の準備」の記事の所で、溝の作り方を書きました。その溝へ、切り口を下にしてジャガイモを植えます。ジャガイモを丸のまま植える時には、芽がたくさん出た方を上に向けて植えます。
ジャガイモとジャガイモの間は、約30cmほど離します。そして、タネイモの上に、土を5~6cmほどかけます。
ジャガイモの病気を防ぐには、ニラと一緒に植えるといいと本に書いてあったので、畝と畝の間にニラの小さな株を何箇所にも植えてみました。効果があるか、ないかの実験です。植え方の問題もあると思います。2012年は、なかなか温かくなりません。雨がよく降ったりして、ジャガイモを植える時期が遅れてしまいました。2012.3.27
トマトの病気予防にも、トマトの苗を植える時に、ニラを根鉢にくっつけて植えると良いと聞きました。そこで、これから後は、ジャガイモの種イモの下の土の下辺りにニラを植えるようにしました。この所、特に病気に困らず収穫できています。ニラがたくさん必要になるので、一カ所で親指程度の量を植えました。
なかなか芽が出ない
普通は、植え付けてから20日~30日で芽が出るそうです。1ヶ月以上経っても芽が出ない時は、深く植えすぎ、地温が低い、種イモが腐ったなどが考えられます。優しく掘り起こし、芽が出ているか確認します。
腐っていなければ、気温が上がれば芽が伸びてくる可能性があります。透明マルチを張って地温を上げる方法もあります。が、今度は暑すぎて芽が焼けることもあるので、芽がでたら、マルチに穴を開けます。
良い種イモを使うことと、切り口はしっかり乾いてから植えることが大切です。
2013年の発芽状況
2013年度は、3月19日に種イモを植えました。この春はなかなか順調に温かくなりませんでした。だから、桜も長く楽しめた程です。そして、4月上旬、中旬でも最高気温が15℃という寒い日も多々ありました。
家よりも早く植えたご近所さんが、「やっと出たジャガイモの芽が寒さで黒くなった」と言うので、早速ジャガイモを見に行くと、家のジャガイモは、あちらこちらに大きくて5cmくらいの芽が出ているだけで、所々が寒さでやられていました。
その後もぼつぼつと芽が出始め、まだ揃っていません。今年は、キタアカリ、ダンシャク、メークインと3種類の種イモを1kgづつ買って植えました。2013.4.21
ジャガイモの芽かき
ジャガイモの草丈が約10cmになったら、1株で2~4本になるように芽かきをします。残す芽の根元を押さえて傷まないようにして、要らない芽を横に引っ張って抜き取ります。秋ジャガイモの場合には、1株を1本にするそうです。
春ジャガイモの場合1本にすると、大きなジャガイモがとれますが、大きくなりすぎると中心部に空洞ができたり、茶色になったりします。芽かきをしない場合には、小さなジャガイモがたくさんできるそうです。
追肥と土寄せ
芽かきが済んだら、追肥として化成肥料を1m2当たり30gを施し、1回目の土寄せをします。
ジャガイモの花の蕾が見え始めたら、追肥として化成肥料を1m2当たり30gを施し、2回目の土寄せをします。
土寄せが少ないと、ジャガイモが土から出て緑色になります。緑色の部分の芽には、ソラニンやチャコニンが生成され有毒であり食べられなくなります。
ジャガイモの収穫時期
ジャガイモは、6月中に収穫されることが多いようです。梅雨の晴れ間に収穫します。
ジャガイモの下葉が枯れ始めたら、茎や葉が黄色くなってきたら、収穫できます。試し掘りをして、ジャガイモの大きさを確認すると良いでしょう。
土が湿っている時に収穫すると、保存時にジャガイモが腐りやすいそうです。晴れの日が数日間続いた後土が乾いた日に収穫しましょう。関東地方の平地では、7月に入ると腐りやすくなると言います。
株から少し離れた所にスコップを入れて、ジャガイモを掘り出します。取り残しがないようによく探しておきます。
掘り残したジャガイモを見つけたら、すぐに抜き取るようにします。病気や線虫がいる可能性があり、良いタネイモを植えても病気が多発する可能性があるそうです。
2012年7月11日、初めての収穫
3月27日にジャガイモの種を植えました。初めての栽培なので、メークインと男爵いもの2種を植えました。そして、病気の予防のために、メークインと男爵いもの列の間にニラの株を所々に植えてみました。
用事がいろいろあり、土寄せや追肥の時期が遅れてしまいました。土の上に出たジャガイモが緑色になったのを発見した時には、落胆しました。
7月11日、梅雨の合間に掘ってみると、大きなジャガイモが予想以上にできていました。感激でした。草取りもままならず今年は小さなイモしか入っていないと諦めていたからです。
メークインの収穫量が多かったのに驚きました。
来年は、他の品種にも挑戦したいし、土寄せ追肥の時期を見逃さないこと、草取りに励むことなどを反省点としてあげたいと思います。また、収穫は孫たちにも体験させたいと思います。ジャガイモがゴロゴロ出てくる所は感動モノだからです。
肉じゃがやカレー、ポテトサラダ、フライドポテトなどにして食べたいと思います。今から楽しみです。そして、これから保存がうまくいくかどうかもよくみていきたいと思います。
秋じゃがの収穫、2012年12月5日
タネイモを植えるのが最終でしたし(9月下旬)、ジャガイモの茎やら葉の成長もイマイチだったので、なるべく遅く収穫しようと思いました。
しかし、霜が2~3回降りて葉っぱがしなっとしてきました。知り合いも収穫したようで、私も掘ってみました。
初めての秋じゃがの収穫です。まず、ジャガイモの茎を引っ張って抜きます。その茎を中心に半径30cm位外を三つ目ぐわを大きく振り上げて掘り起こしました。白いジャガイモの一部が見えます。手で掴むと案外大きいジャガイモです。隣にもその隣にも円状に並んでいます。
地上部を見たら、小さいジャガイモしかなさそうに見えましたが、予想以上に立派なジャガイモができていました。中くらいのダンボール箱に2箱の量が収穫できました。タネイモは2袋買って植えました。時期が遅かったので、中には2~3個腐っていましたが。
まだ、春ジャガの小さい物もあるので、カレー料理などに早めに使いたいと思います。
ジャガイモの病気、害虫
ジャガイモの病気には、ウイルス病、そうか病、疫病、軟腐病などがあります。土から伝染する病気には、ニラを一緒に植えると病気の予防効果があるようです。
害虫では、ニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)が、葉を食べます。予防としては、ギシギシを近くに植えたり、藁灰を葉にかけると良いようです。
そうか病
そうか病にかかったジャガイモは、ジャガイモの表面に褐色の斑点ができます。その斑点の中央にはへこみができカサブタができるようです。ジャガイモでは、土壌がアルカリ性に傾くとそうか病が発生しやすくなるそうです。
若いイモほど感染しやすく、盛り上がったり、網目状のヒビが入ったりします。
- 原因
- 細菌(カビの一種の糸状菌)が原因で、伝染しやすいのが特徴です。土の温度が20度~22度では多発しやすくなります。また、酸性土壌5.2~8.0PHで多発するそうです。一度発生すると長期間潜伏するそうで、注意が必要です。
- 予防法
- 石灰は必要な時以外は使いません。ナス科野菜の輪作を避け、水はけを良くします。茎や葉が茂りすぎないように、肥料のし過ぎに注意します。そうか病に強い品種を植えます。薬は植えつけ前にタネイモをストマイ液剤20に浸けます。また、タネイモを瞬時フロンサイド水和剤につける方法もあるようです。
- 対策法
- 病気の株を見つけたらすぐに抜き取ります。薬は、ネビジン粉剤を土に混ぜる方法もあるようです。
疫病
花が咲く頃に、下葉に褐色がかった斑点ができ広がると、霜のような白いカビがつきます。数日のうちに畑全体に広がることもあるそうです。
収穫時期に雨が多いと、イモに感染することもあります。
- 原因
- 糸状菌というカビが原因です。伝染しやすく、庭木や草花にも発生します。開花後18~20度で雨が続くと出やすいようです。
- 予防法
- よく耕しやや高畦にして、水はけを良くします。雨や泥はねを防ぐためにマルチを敷くことも予防になります。
- 対策法
- 病気の株を見つけたらすぐに抜き取ります。薬は、グリーンペンコゼブ水和剤、ダコニール1000、フロンサイド水和剤、ランマンフロアブルなどがあります。
モザイク病
モザイク病は、葉に黄色や白のまだら模様ができます。
対策としては、病気の株を見つけたらすぐに抜き取ります。適用薬剤は無いようです。
黒あざ病
黒あざ病は、葉柄や根が黒褐色になります。
薬剤はベンレート水和剤を散布します。また、予防には、タネイモをバシタック水和剤75かリゾレックス水和剤に浸してから植え付けます。
ニジュウヤホシテントウ、オオニジュウヤホシテントウ
ジャガイモの葉裏について、成虫・幼虫ともに葉を食べます。ナス科の植物を好むようです。
- 予防法
- 収穫した後の残さを速やかに処分します。落ち葉の裏などに隠れて越冬します。落ち葉や枯葉を処分して棲み家をなくします。
- 対策法
- 成虫・幼虫を見つけ次第、捕殺します。
- 薬としては、アディオン乳剤、スミチオン乳剤、ダントツ水溶剤などを使います。
ヨトウガ(ヨトウムシ)
春から秋にかけて葉に発生します。幼虫が葉を食べます。夜に活動し葉をかすり状にしてしまいます。昼間は土中や株元に潜んでいます。
- 予防法
- 葉裏を調べて卵や幼虫が群生していたら葉ごと処分します。早期発見に努めます。
- 対策法
- 見つけ次第捕殺します。薬はジェイエース水溶液などを使います。
ジャガイモの栄養と効能・健康効果
ジャガイモには、ビタミンB群、加熱しても壊れにくいビタミンC、パントテン酸、カリウム、イオウ、リン、塩素などが含まれていると言います。
ビタミンCには解毒作用、細胞再生作用があり、イオウなどは殺菌や浄化作用、皮膚・粘膜の浄化・再生を促すそうです。ジャガイモは、美容食にも最適で、発がんを抑える作用、消化の促進、血圧降下作用もあるようです。
漢方では、ジャガイモは胃腸を強くし、気力・体力を出すと言われます。また、排尿を促しむくみもとるそうです。