サツマイモ栽培
サツマイモと言えば、秋から冬にかけて食べたくなりますね。焼き芋、大学芋、天ぷら、煮物、みそ汁にと美味しく食べられます。保存法さえしっかりしておけば、春まで持ちます。
サツマイモは、苗を買って植えておき草取りをするだけで、ほとんど手間が要りません。初心者の方にもお勧めです。
サツマイモの苗を用意
私の住んでいる岡山県では、5月になるとホームセンターに、いろんな種類のサツマイモの苗を売っています。しかし、売れ残ると損失になるので、数は制限しているようです。売っている最盛期には買って植えるようにしましょう。苗が無いことが多々あります。
苗はガッチリした太い物が良いです。根が出ている物は日が経っているので避けます。買った苗は、バケツに少し水を入れてから苗をさしておき、1晩吸水させます。
ポットに植えられた苗は、少し大きい鉢に植え替え、苗が伸びてから1節ごとに切って植えます。
サツマイモの品種別特徴
- 鳴門金時
- 最高級の品種、甘くてしっとりしている。
- 紅さつま
- 甘みが強くホクホク感あり。早掘り用で貯蔵も効く。
- シルクスイート
- 焼き芋にすると、甘くて滑らかな食感が人気。「春こがね」と「紅まさり」を交配させたもの。
- 紅はるか
- 甘さは安納芋と同様に甘く、しっとりして、ホクホク感もしっかりある。
- 安納芋
- 甘くてねっとりしている。
- パープルスイートロード
- 中が紫色で、ほくほく系のサツマイモ。紫色のアントシアニンが強い抗酸化力を持ち、老化や発がんを予防してくれる。超ヘルシーなサツマイモで、病気に強く豊産。
- タマユタカ
- 干し芋用品種。関東中心に人気があり、甘みのある干し芋ができる。
植え付け前の畑の準備
サツマイモは、やせ地でもよく育ち、連作障害も無く、むしろ連作すると上質の物ができると言われます。元肥は控えめにします。堆肥は約0.5kg/㎡、化成肥料は約40g/㎡をまいて、深さ30cmぐらいまでよく耕しておきます。
サツマイモは、酸性の土がよいので、石灰はまきません。前作で窒素分が残っていると、蔓ボケになって葉ばかり茂って芋が太らなくなるので注意が必要です。
畝は、幅約60cm、高さ20~30cmの高畝にします。黒マルチを敷くと、地温を上げる、土の乾燥を防ぐ、草が生えにくい、肥料が流れにくいなどの利点があります。が、水はけの悪い場所では、マルチをしない方が良いです。
我が家では、水田の跡地に植えているので、マルチを敷きません。その代わり草取りは3~4回はしています。畑に植えると、イノシシやらハクビシンなどが出て来て掘ってしまうので、電気柵のしてある水田の跡地にサツマイモを植えることにしました。イノシシなどの被害はありませんが、モグラにちょこちょこやられています。
サツマイモの苗の植え方
マルチに40cm間隔にカッターナイフで十文字に切り、植穴を開けておきます。
長さが約25cmくらいの苗の先を、深さ3cmに斜めに植えます。3~4節まで土に埋め、葉は上に出します。
その後、軽く水をかけます。3日ほど不織布をかけておきます。もしも、苗が枯れたら、長く伸びている苗から蔓先を切って植えます。
追肥など
葉が黄色くなり、成長が思わしくない時にのみ、化成肥料を20g/㎡ほどまきます。
昔は「蔓返し」という作業をしていたようですが、必要ないそうです。すると、かえってイモの生育が悪くなるそうです。
サツマイモの収穫時期
10月上旬~11月の霜が降りる前に収穫をします。
株元から包丁などで葉を切り取った後、スコップで掘り上げます。イモが見えたら、蔓を引っ張ると芋づる式にイモがついてきます。
収穫後数日おくと、デンプンが糖分に変わり甘みが増してきます。加熱する時も時間をかければ甘くなります。
サツマイモの長期保存法
長期保存する場合には、サツマイモ専用のイモ蔵が必要です。家庭用に少量を保存する場合には、冷蔵庫の上で保存します。
まず、蓋つきの発泡スチロールの箱を用意します。次に、傷のついていない綺麗なサツマイモの土を優しく布で払ってから、大きいのは一つずつ新聞紙で包みます。小さいイモは、2~3個まとめて新聞紙で包みます。包んだサツマイモを発泡スチロールの箱に綺麗に詰めます。蓋をして、その箱を冷蔵庫の上で保管します。
これで、春まで持ちます。お正月の栗きんとんにも使えます。開ける時には、なるべく冷たい空気が入らないようにしてください。取りだしたらすぐに蓋をします。
サツマイモの栄養と効能・健康効果
サツマイモは、中央アメリカ原産のヒルガオ科の植物です。
ビタミンCが甘夏ぐらいに豊富で、また調理による損失が少ないようです。ベーターカロチンやガングリオシドが含まれていて抗がん効果があり、特に肺がんを防ぐと言われています。
切ると出る白いヤニは、「ヤラピン」と言われ緩下作用があり、便通をよくしてくれます。
食物繊維が多く、低カロリーで、女性が好きなのも合点です。