乳児揺さぶられ症候群
乳児揺さぶられ症候群は、乳幼児が体を激しく揺さぶられることで、未発達の脳が頭蓋骨に打ち付けられて損傷する脳障害のことです。重い場合は死に至ります。日本小児科学会では、児童虐待の一例と位置づけています。
双子の妹、泣き止まず、母を逮捕
2010年10月23日、生後6ヶ月の双子の妹が、泣き止まないので、母イライラし、激しく赤ちゃんを揺さぶり脳に損傷を負わせたとして、母親が傷害致死の容疑で逮捕されました。
母は、子育て楽天 に悩んでいたそうで、夫が昼休みに戻って育児を手伝っていたそうです。
過去の乳児揺さぶられ症候群の事件
乳児揺さぶられ症候群で、子どもが死亡、障害を負った事件は、2008年以降主なケースだけで、全国で7件あり、2010年には5件も起きています。
年月日 | 場所 | 内容の詳細 |
---|---|---|
2008年 1月 | 千葉市 | 父親(36)が、生後2ヶ月の長男に重症を負わせた。泣き止まない長男を抱いて激しく揺さぶり、ベッドの上に放り投げた。 |
2008年11月 | 兵庫県伊丹市 | 母親(31)が、5歳の次女の頭を布団にたたきつけたか、頭を激しく揺さぶるかで、死亡そせた。 |
2010年 2月 | 大阪府藤井寺市 | 父親(22)が、生後3ヶ月の長男を10回強く揺さぶり重症を負わせた。 |
2010年 3月 | 兵庫県三田市 | 継母(27)が、5歳の長女の頭をソファに何度も打ち付けて死亡させた。継母は黙秘。 |
2010年 4月 | 札幌市 | 父親(20)が、生後4ヶ月の次男を高く放り投げたり、ゆりかごを激しく揺すって脳に重症を負わせた。 |
2010年 4月 | 大阪府寝屋川市 | 父親(26)と母親(27)が頭を揺さぶったせいで、三女(1)が意識不明になって運ばれ、2ヶ月後に死亡した。 |
2010年 7月 | 大阪府堺市 | 母親(24)が、生後2ヶ月の長女を強く揺さぶり、脳に損傷を与えた。 |
育児中の親への対策
- 双子を育てる、幼い子の兄弟を育てるのは、本当に大変だが、なかなか周囲に理解してもらえない。
- 乳幼児がいると外出するのも大変で、家にこもりがちになり、育児ストレスを抱えがちになります。
- 同じ双子を育てている母親同士、年子の子を育てている母親同士で相談しあったり、助けあったりすることが有効です。
- 育児サークルの情報を病院の医師や保健師らが、伝えていくことが大切です。
虐待相談を受け付ける民間などの窓口
- 子どもの虐待防止センター
- 03-5300-2990全国からの相談を受け付けています。平日の午前10時~午後5時、土曜の午前10時~午後3時
- 全国子育て・虐待防止ホットライン
- 0570-011-077各地の民間団体につながります。平日の平日の午前10時~午後5時、土曜の午前10時~午後4時
- チャイルドライン
- 0120-99-777718歳以下の子どもからの相談全般に対応。月~土の午後4時~9時
- 児童相談所全国共通ダイヤル(公的機関)
- 0570-064-000各地の児童相談所につながります。24時間対応。