卵子老化の衝撃
2012年2月14日のクローズアップ現代では、「卵子老化の衝撃」というテーマで放送していました。晩婚化が進んでいる上、結婚しても仕事との兼ね合いから出産を先延ばしにしている方も多いと思います。
また、報道などで、40歳過ぎの高齢出産もよく耳にしますから、卵子の老化については殆どの女性が詳しく知らないと思いました。「30歳までに第一子を生む方が良い」というのは、30年以上前から言われていましたが。
卵子とは
女性の卵子は、赤ちゃんの時からお腹にあり、排卵の度に1個ずつ出てくる仕組みになっています。(受精のチャンスがある卵子の数は,約400個だそうです)だから、母体が年齢を増すごとに卵子も老化すると言うのです。
こういう大事なことは、高校とか中学校でも保健体育などで、きちんと教えておくべきだと思いました。赤ちゃんが欲しいのに産めないのは、本当に残念なことです。そして、少子化が問題になっている今、一人でも多くの赤ちゃんが生まれて欲しいので、よけい残念なことです。
妊娠には適齢期がある
6組に1組が赤ちゃんができないそうです。結婚すればいつでも自然に妊娠できると思っていた人には、「どうして」という思いでいっぱいのことと思います。
そんな現状の中で、名古屋市にある最先端の技術を誇る 不妊治療楽天 専門のクリニックでは年間500人以上の女性が体外受精により妊娠しています。
卵子が老化すると体外受精をしても育たないケースが増えてきます。
不妊治療で産まれた人は、35歳で16.8%、40歳で8.1%だったようです。不妊治療では、年齢の壁というのが非常に大きく、同じ人が5年前、10年前だったらなんの苦労もせずに妊娠できた可能性が高いそうです。
卵子の老化を学校で教えてこなかったことにも問題があります。避妊や性感染症しか教えていない現状があります。
卵子の老化を知らなかった
いざ、赤ちゃんが欲しいとなった時に、なかなか妊娠しない、そして、それが卵子の老化によるものと言われたらショックです。卵子の老化を誰も教えてくれていないから。
44歳の女性は、体外受精を20回しました。費用は700万円以上になったそうです。今まで、婦人科系で悩んだことがなかったそうです。40歳で結婚し、仕事を優先してきました。月に5回治療に通っています。どんなに頑張っても結果がでないから、辛いと言っていました。
33歳の女性は、卵子の老化をインターネットで知り、手が震えたそうです。非正規社員として働き、今は資格を取ろうとして勉強しています。まだ、結婚もしていないので、「卵子凍結」という手段を取りました。
「卵子凍結」は、がん患者さんが放射線治療を受ける際に、卵子への放射線の影響を避けるために行われているものです。しかし、本人の強い要望によって、今回「卵子凍結」が行われました。
卵子の老化への対策
北九州の病院では、若い人の卵子を使って卵子の老化に対処する方法を考えています。不妊に悩む人の卵子の核を取り出し、若い人の卵子の核を取り出した後に、入れ込むという方法です。
また、卵子を作る細胞を培養して、卵子を作る方法を研究されている所もあるようです。摘出した卵巣の一部には、卵胞と呼ばれる卵子のもとが数千個ついていて、これを特殊な方法で培養します。この方法は、卵巣の機能が低下した人への治療方法として開発されました。この研究者は、将来は卵子の老化対策にも応用したいと考えています。
卵子の老化について
不妊症は、20代の前半で6%、40代では64%が相当するそうです。やはり20代が一番妊娠しやすいと考えられるようです。
そこで、妊娠には期限があるということを、男性達もしっかりと知ってほしいと、杉浦真弓医師は言われていました。学歴や仕事は努力すれば結果がでますが、生死はコントロールできません。
そして、子どもは授かりものであり、妊娠できない自分をせめないで欲しいと言われました。
現実に向き合うことが大切で、妊娠には適齢期があり、キャリアと妊娠と大事なことはどちらか、自分で決めて欲しいとも言われていました。