泣かない(予防注射)

たっくんは、生まれた病院から家へ帰ってもおっぱいを飲んではすやすやと眠って泣かなかった。あまり何日も泣かないと親は心配になるものだ。

パパが赤ちゃんの時も殆ど泣かなかった。あまりに泣かないものだから、パパのヒーバーチャンが言った。

「ちょっと、足でもつめって泣かしてみ」

ということで、足を強くつめってみたら、

「あー、あー」と、これまた小さな声で泣くのだった。

「よかった、よかった。これで、しゃべれるだろう」

泣くこととしゃべることは違うと思うけれど、泣いたことで家族一同安堵したことを鮮明に覚えている。

パパもたっくんもたっくんの弟も殆ど泣かない。一歳半頃からは、気にいらないと泣くようになったようだ。それまでは、声も本当に小さな声だった。

遺伝的に恥ずかしがりかもしれない。ところが、たっくんはいつの間にか信じられない位おしゃべりになった。

赤ちゃんには予防注射がつきものだが、たっくんは白衣を見ても、注射をしても泣かない。痛みが分からないわけではない。

パパもお医者さんにも注射にも強かった。ところが、パパが幼稚園の時に 日本脳炎楽天 の予防注射があったが、この時だけは違った。前日にパパのお父さん、つまりジーチャンが「日本脳炎の予防注射ほど痛いものはない」と、脅すものだから大変だった。

パパの順番が近付くと、パパは後ろへ逃げ出してバーチャンは追いかけて捕まえるのに大騒動した。本気でこわがって逃げているのだから。

親は空元気でも、子どものために堂々としていてやりたいものだ。

ロタウイルス、ワクチン登場

ロタウイルスのワクチンが、日本でも、ロタリックスが2011年7月に承認され、ロタテックは2011年10月現在承認申請中だそうです。2つのワクチンは、ロタウイルスによる嘔吐・下痢症を防いだり、軽くしたりして、点滴や入院が必要になるほどの重症例を約90%減らし、脳炎などの重い合併症も防いでくれます。

ロタウイルスに感染すると、嘔吐・下痢を起こしたり、脳炎などの重い合併症を引き起こすこともあります。特に赤ちゃんには注意が必要です。

生後6週から接種できます。他のワクチンとの同時接種を考えて、生後2か月からが最適だそうです。4週間隔で2回接種します。2回接種ワクチン(ロタリックス)は、遅くとも生後24週(生後168日)までに接種を完了します。

生後24週以降は接種することができません。他のワクチンと違って、腸重積症が起こりにくい低い年齢で接種するのが目的です。

生後2か月になったらヒブ、小児用肺炎球菌、B型肝炎ワクチンなどと同時接種で受けることを医療機関は薦めています。

まだ、公費補助がないので、1回1万数千円かかり、2回で約3万円かかります。

ヒブワクチン・小児用肺炎球菌のワクチンが無料に

2010年10月8日、ついに政府は、若い女性が発症する子宮頸がん、乳幼児の細菌性髄膜炎などを予防できるインフルエンザ菌b型(Hib・ヒブ)、小児用肺炎球菌のワクチンについて、希望者が原則無料で接種できるよう公費補助を行う方針を固めました。

費用は約2000億円と見込まれ、国と地方で折半する方向で調整するそうです。

ヒブワクチンについて

ヒブワクチンとテレビで言っていたが、知らない言葉でした。ヒブワクチンは、小児の病気が重症化して死亡したり、重大な後遺症が残ったりする病気の細菌性髄膜炎や急性喉頭蓋炎を予防するワクチンだそうです。

日本では、年間約1000人の小児が細菌性髄膜炎に罹っています。細菌性髄膜炎と急性喉頭蓋炎は、早期の診断が非常に難しく、治療開始が遅れて重症化することあるようです。

WHOが、1998年に乳児への定期接種の実施を世界各国に勧告しました。今では110ヶ国以上で実施されており、東アジアで接種できないのは日本と北朝鮮だけという事態になっていましたが、日本ではようやく2008年12月末に発売される見込みになってきました。(なお、Hibは細菌の一種であり、インフルエンザウイルスとは異なります)

テレビのニュースでは、東京では3500円の補助があるそうです。補助のない場所では約7000円くらいは1回の接種でかかるようです。ところが、今希望者(対象者の1割)のワクチンしかないようです。このヒブワクチンは、フランスで製造され、日本に輸入されています。輸入会社は、2年後に生まれてくるすべてのこどもに打てるように輸入すると言っています。2009.5

細菌性髄膜炎とは

細菌性髄膜炎は、年間約1000人が発症し、約5%が死亡するとされています。

細菌性髄膜炎は、初期は風邪と同じ症状で、発熱、おう吐、元気がないなどが出てきます。早期の診断が難しい上に、進行が早く(呼吸困難、敗血症、肺炎、関節炎)、翌日に死亡という不幸なこともあるようです。そして、耐性菌の増加で、抗菌薬が効きにくいこともあるそうです。

重い障害(運動麻痺、難聴、言語障害など)が残ることもあります。

小児の細菌性髄膜炎の54%がヒブによるもの、18%が肺炎球菌によるものだそうです。

ヒブとは

ヒブ(Hib)の菌は鼻やのどにいる菌で飛沫感染によりうつります。乳幼児はまだ免疫ができていないので細菌性髄膜炎に、約500~600人が1年間に罹り、2~5%が亡くなるそうです。15~30%に重い後遺症が出ます。寝たきりになる子もいます。

ヒブワクチンの接種法

5歳以上のこどもや大人には、ヒブワクチンは不要です。
初回接種が生後2ヶ月~7ヶ月未満の場合 4~8週間隔で3回接種後、1年あけて1回接種の計4回
初回接種が生後7ヶ月~12ヶ月未満の場合 4~8週間隔で2回接種後、1年あけて1回接種の計3回
初回接種が1歳~5歳 未満の場合 1回接種で終了

ヒブワクチンは、ある医師によると火災保険のようなものと言われました。罹るかどうかわからないけれど罹ったら被害はひどいです。ヒブワクチンの副作用はそれほどきつくないようです。かかりつけ医にご相談ください。2009.5

赤ちゃんの予防接種の受け方

定期接種 予防接種の名前
(予防する病気)
ワクチンの
種類
受け方・回数 次の予防接種
までの間隔
注意事項など
三種混合(DPT)
(ジフテリア、百日咳、破傷風)
不活化ワクチン 1期は、初回3回・追加1回
2期は、1回
6日以上 1期は生後3ヶ月~90ヶ月までに3回。生後3ヶ月~1歳半までに3~8週おきに3回接種し、その後1年~1年半後に1回追加。
2期は、12歳頃に1回接種。
百日咳予防のためには早めに終了した方がよいそうです。
BCG(結核) 生ワクチン 1回 27日以上 生後3ヶ月~12ヶ月までに1回接種。(公費での接種期間が生後3ヶ月~6ヶ月なので早めに)
ポリオ(小児麻痺) 生ワクチン 2回 27日以上 生後3ヶ月~18ヶ月までに2回接種するとよい。(春と秋の集団接種が一般的)
1回目と2回目は6週間以上あけ、7歳半までにはすませる。
麻疹(はしか)・
風疹(三日ばしか)混合
(MR)
生ワクチン 1期1回
2期1回
27日以上 生後12ヶ月~90ヶ月までに1回。はしかは感染力が強く重症化すると怖いので1歳になったらすぐに接種するとよい。(1期の期間は1年間しかないから)
日本脳炎 不活化ワクチン 1期2回・追加1回
2期
3期
6日以上 副作用を心配して「積極的推奨」が中止されています。
任意接種 水痘(水ぼうそう) 生ワクチン 1回 27日以上 1歳以降に1回接種。
保育園などに入園前に早めに受けておくと安心です。
おたふく風邪 生ワクチン 1回 27日以上 1歳以降に1回接種。
保育園などに入園前に早めに受けておくと安心です。
インフルエンザ 不活化ワクチン 毎年2回 6日以上 生後6ヶ月以降1~4週開けて2回接種。
流行前の11月中に受けるとよいそうです。

ポリオ(小児麻痺)生ワクチンの問題

ポリオ(小児麻痺)生ワクチンでは、ワクチン由来の麻痺型ポリオをまれに発症することがあり、近年このワクチン関連の麻痺型ポリオの可能性を排除するために、ポリオの定期予防接種を生ワクチンから不活化ワクチンに変更する国が多くなってきています。

2002年末では、不活化ワクチンだけを使用している国と地域が22、不活化ワクチンと生ワクチンを組み合わせたスケジュール(前半で不活化ワクチン、後半は生ワクチン)としている国と地域が8となっているようです。

ワクチン由来の麻痺型ポリオを無くすためにも、ぜひ不活化ワクチンに変更してもらいたいものです。

ワクチンウイルスは、ポリオ生ワクチン接種を受けた人の便の中に、接種後6週間にわたって出てくることがあります。ウイルスの便中への排出は、接種後1-2週間が特に多いです。その間に、家族に感染することがあり、注意が必要とされています。

予防接種、無料化へ

2010年の秋の段階で、ヒブ、肺炎球菌、子宮頸がんのワクチンは、2年に限って無料になっています。今後、無料化が継続することを願っています。

また、水痘(水ぼうそう)、おたふく風邪も無料化することが望まれます。ワクチンを接種することで起きる難聴や脳炎を心配して、約20年前から無料が中止となっています。海外では副作用の少ないワクチンが作られています。

日本は、予防接種は親の責任にされている部分がありますが、フランスでは、行政の責任として、B型肝炎、肺炎球菌、子宮頸がんなどが、無料化されています。

そして、いつ、どこで、何のワクチンを接種したか。病気の発生はどうか。ワクチンのメリット、デメリットはどうか。を検証し、その結果を広く国民らに知らせているそうです。だから、メリットを知ってフランス国民はワクチン接種を積極的に受けるようです。

日本も先の未来を見通して、ワクチンの接種はどうあるべきかを考える組織を作ることから始めるそうです。日本は、まだ先のことになりそうです。2010.12

はしかの予防接種(はしか・風疹混合ワクチン)

 2008年4月から5年間、1歳、小学校入学前、中学1年生、高校3年生相当の年齢の人も、はしか・風疹(混合ワクチン)の予防接種の対象になる、と厚生労働省が広報している。

2008年も、昨年に続きはしかが大流行しそうな兆しだそうだ。国立感染症研究所・感染症情報センターの発表では、2008年の年明けから13日までの2週間で計145人だった患者数が、14~20日の1週間だけで180人増となり、急増しているとのこと。都道府県別では、神奈川県が163人、福岡県65人、東京都36人、北海道34人。患者は、都市部を中心に増えているそうだ。

2007年には、高校、高専、大学がはしかで休校というニュースが続いた。10歳~29歳の麻疹・成人麻疹が多くみられた原因として、保護者の「はしか」に対する恐ろしさの認識不足とワクチンに対する誤解(副作用)があるからとも言われている。

2003年3月から4月、宮崎県内の小・中学校ではしかの感染者400人のうち、2/3は予防接種を受けていなかった。はしかが流行すると、ウイルスが強いのでたちまち感染してしまう。予防接種を受けていれば、重症・感染のリスクが抑えられる。「以前は、一度予防接種を受ければ、一生免疫が続くと思われていたが、徐々に免疫は下がり、また免疫のできない人、大人でもはしかにかかるというように変わってきた」らしい。

とにかく、はしかに罹ると、「とても、しんどい」のである。 高熱39度から40度、発疹(鮮紅色、やや隆起、身体全体に出る)、咳、鼻汁、下痢など。 合併症が恐ろしい、ウイルス性脳炎、肺炎、中耳炎、細気管支炎など。

私の長男も赤ちゃんの時にはしかの予防接種を受けたが、はしかに罹った。予防接種を受けてから確か1ヶ月は経っていたと思う。免疫ができないケースだったのだろうか。そして、近くに住む同い年の女の子ははしかに罹ってから肺炎になり、1ヶ月ほど入院した。赤ちゃんの入院は親子ともども大変だ。

はしかの予防接種は、体調の良い時期に、早期に受けられることをお勧めします。

生後3ヶ月までは、ビタミンKの服用を

日本小児科学会は、乳児に多い「ビタミンK欠乏性出血症」の予防を徹底するために「生後3ヶ月まで毎週1回、ビタミンKのシロップ剤を与えるべきだ」とする指針を定めました。

約20年前に国が定めた予防指針は「生後1ヶ月までに3回与える」になっていました。

生後しばらくはビタミンKが不足しやすく、頭蓋内出血などにつながるようです。家庭で週1回服用するシロップ剤は、近く国の承認を受けて市販されるようです。

新指針では、ビタミンKは粉ミルクに比べて母乳には少ないため、授乳期の母親にビタミンKを含む納豆や緑黄色野菜の摂取を勧めています。

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更新日:2020/03/15