みかん(オレンジ)
みかんは、冬にコタツにあたって、家族みんなで食べるものというイメージがあります。特にお正月にはなくてはならない果物です。
みかんは、ビタミンCが豊富で風邪の予防にも良いです。他にもいろんな効果・効能があるはずです。みかんのことを詳しく調べたいと思います。
みかんとは
日本で一番よく食べられているみかんは、温州(うんしゅう)みかんのことです。皮が軟らかくて剥きやすいのが特徴です。中国の温州から名付けられたそうですが、温州とは関係ないそうです。
欧米では「Satsuma」「Mikan」などの名称が一般的だそうです。日本の鹿児島県(不知火海沿岸)原産と推定されるそうで、それで欧米でSatsumと呼ばれるのでしょうか。タンジェリンやマンダリンオレンジとは近縁ですが、別種だそうです。
品種は収穫の時期により、極早生温州(9月から10月に掛けて収穫)、早生温州(10月から12月に掛けて収穫)、中生温州(11~12月頃に収穫)、普通温州(1月以降に収穫)と分けられています。
極早生温州には、宮本早生や日南1号、岩崎早生などがあります。発見者の名前や発見された場所などの名前がつけられています。
甘いみかんの見つけ方
- オレンジ色が濃いものが甘い・・・黄色いものはすっぱいです。
- へたの所の軸の後が細いものが甘い・・・軸が太いものはすっばいです。
みかんの収穫量
- 2009年度みかんの収穫量
- みかん楽天 の収穫量は、全国合計100万3,000トン(2007年比6万3,000トンの減少です)です。
- 和歌山県18万9,000トン(全国シェア約19%)
- 愛媛県15万9,400トン(全国シェア約16%)
- 静岡県12万2,100トン(全国シェア約12%)
- 熊本県(全国シェア約9%)
- 長崎県(全国シェア約7%)
- その他(全国シェア約37%)
みかんの栄養・効能・効果
- 風邪の予防
- ビタミンC・Eを含んでいます。2個食べると1日の所要量が摂取できるそうです。みかんは、粘膜を強化します。
- 血管の強化
- ビタミンPも含まれているので、ビタミンCと合わさって、血管の老化防止、出血の予防になります。みかんには、抗酸化作用があります。
- ガン予防
- オレンジ色の色素にβークリプトキサンチンに強力な発がん抑制効果があることが解明されています。特に皮膚がん、大腸がんの抑制作用が動物実験で明らかになっています。
- 便秘解消・血中コレステロールを低下
- 食物繊維のペクチンが含まれていて便秘の解消や血中コレステロールを低下させてくれます。ペクチンはみかんの袋に多く含まれているので、袋ごと食べると効果が高くなります。
- 体を冷やす
- みかんは南で採れる物で、果汁が多くカリウムも多いので、体を冷やす作用があります。冷え性の人が食べ過ぎるとますます冷えるので、注意が必要です。
- 骨粗しょう症予防
- みかんに含まれるβークリプトキサンチンが骨粗しょう症、糖尿病、動脈硬化、肝臓病、メタボリック症候群などを予防します。
みかんに含まれるβークリプトキサンチンの効果
βークリプトキサンチンは、カロテノイドです。人参のβーカロテンやトマトのリコピンもカロテノイドの仲間です。
- 冬の間に、みかんを毎日2個程度食べ続けると、βークリプトキサンチンが皮膚に蓄えられ、夏になっても血液中に溶け出すそうです。
- βークリプトキサンチンの過剰症はありませんが、皮膚が黄色くなります。
- βークリプトキサンチンは、生のみかんだけでなく、ジュースや缶詰にも多く含まれています。
動脈硬化に効く、電子オレンジジュース
- 電子オレンジジュースの作り方
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- みかんの皮をむいて、冷凍しておきます。薄皮やすじには、ヘスペリジンが多く含まれていますから、なるべくつけたままにします。ヘスペリジン(ビタミンP)は、ポリフェノールの一種で、この陳皮の主成分です。ヘスペリジン(ビタミンP)には、毛細血管の強化、血中コレステロール値の改善効果、血流改善効果、抗アレルギー作用、発ガン抑制作用があると言われています。
- 冷凍したみかんを袋に入れて、電子レンジにかけて少し溶かします。
- 手でもんで、ジュース状にします。
- 風呂上りや寝る前に飲むと効果的です。血管は夜に修復されるからです。
風邪の予防に、みかんごはん(愛媛)
みかんの産地愛媛県では、「あけぼのめし」と名づけられているそうです。
みかんご飯の作り方は簡単です。水の代わりに、みかんジュースで炊くだけです。やや硬めに炊くとおいしいそうです。
オレンジ色の色素のβークリプトキサンチンが、免疫細胞を助ける働きをします。免疫細胞を増やし、抗体が2倍に増えたそうです。
「焼きみかん」の作り方と効能
○焼きみかんの作り方・・・みかんの表面をお湯できれいに洗います。そして、オーブンで5分焼きます。トースターや魚焼きグリルで焼く場合には、10分~15分焼きます。初めて焼く時には、焼け具合を観察しながら時間を調節してください。
○焼きみかんに含まれるβークリプトキサンチンは、発がんの抑制作用があります。皮に含まれているナリンギンは、腸の蠕動運動を活発にし、胃腸の調子を整えます。リモネンは、リラックス効果、脂肪を燃やす効果があるのでコレステロール値を下げてくれます。リスペリジンは、血流を良くするので新陳代謝が良くなり血行も良くなります。コラーゲンの合成も促してくれます。良く眠れる、喉の炎症を抑え、咳・痰を抑えるそうです。ビタミンCが、抗酸化作用、美肌効果もしてくれます。骨粗鬆症、糖尿病にも良いそうです。
食べ過ぎはカロリーの面からも良くないので、1日2~3個が適量です。
内臓脂肪を下げる、みかん鍋(山口)
焼きみかんを鍋に入れるそうです。1人に1個あてです。みかんをグリルで皮付きのまま焼きます。そして、つくねなどの鍋の材料とともに焼きみかんを入れて食べます。
みかんに含まれているβークリプトキサンチンは、脂肪の代謝をよくします。そして、内臓脂肪を下げてくれます。
みかん風呂で、血行を良くする
みかんの皮をあえ3~5個分を布袋またはネットに入れて、湯船に浮かせ風呂を沸かし、入浴します。
肌の血行がよくなり、冷え性の予防に効きます。また、神経痛やリウマチの人も温まって痛みに効きます。
ただし、みかんにアレルギーのある人や、傷のある人、けがをしている人は、要注意です。
咳や胃の不調に、陳皮を煎じる
- 陳皮(ちんぴ)の作り方
- みかんの皮をお湯で洗って、細かく刻んでザルに広げます。約1週間乾燥させたものが陳皮です。
陳皮5g、ショウガ5g、水コップ3杯(500cc)を鍋に入れ、半量まで煎じ、ハチミツを入れて飲みます。
みかんの簡単な皮むぎ法
みかんどころの和歌山では、みかんをそのままの状態で、3~4に割ります。そして、その一つの部分のみかんを下から上にはがして、食べます。
箱買いのみかんのおいしい食べ方
箱を開けて、7日~10日置いてから食べると、酸味が抜けるそうですが、みかんが熟れているようでしたら早く食べないと腐ってしまいますね。
私は、箱のみかんを買ったら、一度全部新聞紙の上に出して広げます。痛んでいるみかんを選んで、箱にいれないようにします。食べれるみかんは箱に戻します。
毎日果物200gを食べよう
果物は、ビタミン類や食物繊維が多いことから、1日200gを目安に摂取するようすすめられています。
みかんで200gを摂るとすると、みかん2個に相当します。ちなみに、りんごは1個、バナナは2本、柿は2個、梨は1個、ぶどうは1房、キウイフルーツは2個に相当します。
みかんの皮の利用法
- におい消し
- 灯油などの臭いがついた時には、皮で手をこすった後、石鹸で洗い流します。電子レンジの中の匂いとりには、みかんの皮をチンします。鍋の匂い取りには、みかんの皮を煮ます。
- 育毛剤
- ホワイトリカー500ccにみかんの皮を5個分入れます。みかんの皮は生でも乾燥したものでもよいです。ヘタの部分は使いません。毎日1~2回カビ予防のために振ります。1週間後に皮を取り出します。その後冷蔵庫で2週間置きます。そして、スプレー容器に移して使います。頭髪に1日2回程度スプレーし、マッサージします。刺激がつよければ、適宜に薄めます。
- 汚れ落とし
- 鍋に水500ccとみかんの皮を5個分入れます。20分煮ます、冷めたらスプレー容器に入れて使います。キッチンの汚れなどに使います。3日ぐらいで使い切ります。