大根
大根と言えば、おしんの「大根めし」を思い出します。大根にはビタミンCがたっぷりで、また消化をよくする働きが知られています。
大根サラダ、刺身のツマ、たくあん、おでんのネタ、ぶり大根、味噌汁の実と、大根は生でも煮てもおいしくいただけます。切り干し大根は、栄養価が高いので調理法なども調べたいです。地味だけど、毎日の食卓になくてはならない王様と言えそうです。
大根とは
大根はアブラナ科の野菜です。日本の大根は白いものがほとんどですが、外国では、赤・緑・紫・黄・黒などの品種もあるそうで、地域によっては白よりも普通だそうです。原産地は、地中海沿岸から中央アジアです。
日本では大根は弥生時代には伝わっており、在来種と中国ダイコンの交雑で栽培品種が成立したようです。江戸時代には関東の江戸近郊である板橋・練馬・浦和・三浦半島辺りが特産地となり、その中で練馬大根は特に有名でした。
大根楽天 は日本では品種・調理法とも豊富で、現代の日本人の食卓には欠かすことのできない野菜となっています。
現在は、青首大根が全国的に主流となっています。
大根の種類
- 青首大根
- 年中手に入り、一番よく知られている大根です。首の部分がうっすらと青みがかっていて、甘みがある小ぶりな大根です。買いやすく、食べやすく、人気の大根です。
- 辛み大根
- ずんぐりとして、小さく白い大根です。ツンとした刺激的な辛みのある大根で、おろし大根に向いています。群馬県、長野県、京都府などで作られています。
- レディーサラダ
- 大根の主要産地の一つ、三浦半島で作られています。サラダ用の大根です。人参くらいの大きさで、皮は赤く、中は白いです。辛みが弱く、繊維質が柔らかいので、生で食べられます。
大根の生産量
大根の都道府県別生産量は、1位の北海道が約19万6千トン、2位の千葉県が約18万2千トン、3位の青森県が約14万3千トンだそうです。(平成15年2月の資料)
北海道の大根生産量が多いのは、夏だいこんの生産が他の都府県と比較して桁違いに多いことが、大根の生産量を全国第1位にしている大きな理由です。夏だいこんの生産量は、北海道が約12万7千トンで、第2位の青森県は約6万6千トンになっています。
大根の栄養
- ビタミンC
- 大根にはビタミンCがたくさん含まれているので、風邪の予防、美肌効果などがあります。
- ジアスターゼ
- 大根にはデンプン分解酵素のジアスターゼが含まれているので、消化を助け、胸やけや胃もたれを予防します。
- 酵素・オキシターゼ
- 酵素・オキシターゼは、焼き魚の焦げに含まれる発がん性物質を分解してくれます。焼き魚には大根おろしを添えましょう。
- 大根は、カロリーが少ないので、ダイエット・フードとしても食べられています。
部位別、大根の食べ方
大根は部位によって味がちがうので、調理法によって使い分けるとよいです。
- 首に近い部分
- ビタミンCが豊富なので、生で食べるとよいです。サラダにする時には、繊維に沿って切るとシャキシャキ感を楽しめます。繊維に対して直角に切ると、柔らかい食感で歯の悪いお年寄りにも好まれます。
- 真ん中
- 真ん中は甘みが集中しています。煮物などに適しています。
- 先端
- 先端の部分は、辛味成分と水分が多いので、大根おろし、薬味に向いています。大根おろしは時間が経つと辛くなり、ビタミンCも無くなるので食べる直前におろします。
大根の辛さについて(激辛大根おろしの作り方)
辛いと言われる大根の下の部分を大根おろしにします。中心部分の辛さを14とすると、中心部と皮の間の形成層では58、表面のうす皮は32という辛さでした。形成層に酵素が一番多く、この酵素が、おろした時に辛さを生み出すもとになっています。
辛い大根おろしを作るには、大根の下の部分を皮ごとすりおろすと良いそうです。
激甘の大根おろしの作り方
大根おろしを作り、50~70度で10分ほどゆっくりと煮ると良いそうです。そうすると、スイカと同じ甘さになるようです。一度試してガッテンしてみないといけませんね。
切り干し大根の作り方
- 大根をきれいに洗った後、5mmくらいの厚みに輪切りにします
- 輪切りにした大根を5mm幅の千切りにします。
- ザルやかごなどに入れてカラカラになるまでよく干します。(干し足りない場合には、フライパンで焦がさないように煎ると良いそうです) 1~2週間かかります。
- 密閉できるビニール袋に詰め乾燥剤も入れて保存します。
切り干し大根の栄養
切り干し大根は、太陽の光を浴び糖化され甘味も増し、栄養価も増加するそうです。
骨や歯を丈夫にするカルシウムは15倍、悪性貧血を予防する鉄分は32倍、代謝を促進するビタミンB1・B2は10倍と、大根と比べると、切り干し大根は栄養価が非常に高くなります。
そして、食物繊維も豊富に含んでいます。食物繊維は、コレステロールを体外に排出し動脈硬化の予防、便秘を改善し大腸ガンの予防、美肌やダイエットにも効果があります。
他にも、切り干し大根は二日酔いで弱った肝臓や胃腸を回復し食欲を増進させたり、保温作用で冷え性を予防したりするようです。
様々な栄養効果の高い切り干し大根を、日常の食生活に積極的に取り入れたいものですね。
切り干し大根をヨーグルトで戻す
材料は、切り干し大根30gとプレーンヨーグルト90g
タッパーに戻していない切り干し大根とプレーンヨーグルトを入れて、よく混ぜます。
蓋をして8時間冷蔵庫で保管します。約1週間ほど持ちます。
ヨーグルト戻し切り干し大根は、サラダに使うと良いです。ハムやきゅうりを混ぜてマヨネース゛、塩コショウで味を整えてください。ハンバーグにも良いそうです。ヨーグルト戻し切り干し大根80g(2人分)を1cm程度にハサミで切り、豚ひき肉80gに混ぜて味を整え小麦粉をつけて、フライパンで両面焼きます。
切り干し大根を調味料で戻す
切り干し大根30g、人参1/4本、細切りこんぶ5g、とうがらし1本
調味料は、酢150ml、砂糖大さじ4,塩小さじ1/2、ごま油小さじ4、しょう油大さじ2、かつをだし小さじ1
調味料をよく混ぜます。蓋付きビンにさっと洗った切り干し大根、千切りにした人参、こんぶ、とうがらしを入れ、先の調味料をかけます。蓋をして冷蔵庫で半日置くと食べられます。
大根の福神漬の作り方
- 材料
- 大根 2kg、 しょうが(みじん切り) 少々、 すりごま少々
- 煮汁用・・・ しょう油 1カップ弱、 砂糖 200g、 酢 1/2カップ
- 作り方
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- 大根をいちょう切りに小さく切って塩をふり一晩おきます。
- 煮汁は煮立て、1.の大根の汁気をしぼって入れます。
- 煮汁が半分になるくらい煮詰めます。
- みじん切りのしょうがとすりごまをたっぷり入れて、さっと煮立てます。
- タッパーや瓶に入れ冷蔵庫で保存します。約6ヶ月持ちます。
- きゅうりやなすでもできます。