バナナ
バナナは、マラソンの前に食べると疲れずによく走れるといいます。また、朝バナナダイエットも流行しました。衛生的で消化もよく、子どもから高齢者まで好んで食べられています。
バナナは様々な国から輸入され、お陰さまでスーパーにも豊富に品揃えされています。しかし、いつでも食べられる、値段も安いということで、バナナの価値が低く見られているのではないかと危惧しています。
バナナの力を見直して、バナナの健康効果を取り入れていただきたいと思います。
バナナとは
バナナ(甘蕉、芭蕉実)は、バショウ科バショウ属の果実を食用とする品種群と果実を呼びます。多年草です。2001年の全世界でのバナナの年間生産量は約1億トンと言われています。
アジアやラテンアメリカの熱帯域で大規模に栽培されています。東アフリカや中央アフリカでは主食として栽培が行われています。原産地は熱帯アジア、マレーシアです。
人類最古の食べ物の一つとも言われます。エデンの園でヘビがイブを誘惑した時に、バナナの陰に隠れていたという伝説から、バナナの学名は「楽園の実」という意味だそうです。
バナナの品種
- キャベンディッシュ・・・世界で栽培されている量の約5割を占めています。
- グロスミッチェル・・・世界で栽培されている量の約1割を占めています。
- プランテーン・・・世界で栽培されている量の約2割弱を占めています。主に調理用に使われます。
- シマバナナ・・・南九州、沖縄で栽培されています。酸味がやや強く、皮が薄くて傷みやすい。
バナナの栄養と健康効果
バナナ楽天 には、食物繊維が1.7g・カリウムが390mg・マグネシウムが34mg・ビタミンCが10mg含まれています。
- 炭水化物
- 炭水化物は、30%ほどあるようです。熟すにつれ果糖、ブトウ糖、ショ糖が増えて甘くなります。2本でご飯1杯分のカロリーがあります。消化が良いので、子ども、病人、高齢者にもお勧めです。
- ビタミン・ミネラル
- ビタミンB1、B2、Cが含まれています。カルシウム、カリウムなどのミネラルもバランスよく含まれています。カリウムは、塩分と水分を排泄し血圧を下げる働きがあります。そのため、体を冷やす作用もあるので、冷え性や貧血の人は食べ過ぎには注意が必要です。また、腎機能が弱っている人は、高カリウム血症になる恐れがあるので注意が必要です。
- 食物繊維
- 食物繊維が多く含まれているので、便秘の解消になります。便秘の人は、1日1~2本食べると良いようです。
- ファイトケミカル
- 最近になって、バナナの中のファイトケミカルが、血液中の白血球を増やし、免疫力を上げることがわかってきたそうです。
- セロトニン
- バナナ100g中に、約7.7mgのセロトニンと言う成分が含まれています。セロトニンは脳内で神経細胞に命令を出す神経伝達物質で、精神を安定させ、リラックスさせる効果があります。セロトニンが不足すると感情のコントロールがうまくできず、イライラの原因になりがちです。セロトニンは体内でも合成されますが、バナナにはセロトニンの材料になるトリプトファンやその合成を助けるビタミンB6も含まれていて、さらに効果的です。
- ポリフェノール
- バナナには、たくさんのポリフェノールが含まれています。ポリフェノールは高い抗酸化作用で悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化、脳血管障害などの予防もします。熟したバナナほどたくさんのポリフェノールが含まれています。
バナナが花粉症のくしゃみを減らす
筑波大の発表によると、スギ花粉症の人が1日2本、8週間毎日食べ続けると、くしゃみを減らす可能性があるようです。
この研究は、2013年2~3月に行われ、スギ花粉症の26人に上記のとおりに食べてもらい、食べなかった別のスギ花粉症の26人と比較したそうです。
花粉が大量に舞う時期、鼻づまりなどでは大差なかったけれど、くしゃみに関してはバナナを食べた方が軽減していました。
血液検査の結果は、アレルギーに関する数値には変化がなかったが、バナナに豊富に含まれるビタミンB6がくしゃみを減らすことに効いているのではと考えられています。
毎日果物200gを食べよう
果物は、ビタミン類や食物繊維が多いことから、1日200gを目安に摂取するようすすめられています。
バナナで200gを摂るとすると、バナナ2本に相当します。ちなみに、りんごは1個、柿は2個、梨は1個、ぶどうは1房、オレンジは2個、キウイフルーツは2個に相当します。
バナナの食べごろとは
バナナは、小さな黒い斑点(シュガースポット)が出た方がおいしいです。また、黒い斑点が出たバナナを食べると、免疫効果が上がる事がわかっています。
バナナを食べると、マクロファージが活発になり、体外から進入してきた細菌やウイルスを除去する能力が高まります。
バナナの保存は常温で、熱帯産なので寒さに弱いので、冷蔵庫には入れないようにします。小さく切って冷凍したり、半分に切って割り箸をさしてバナナキャンデーなどにして食べても夏場はおいしく食べられます。
バナナの甘い場所は
バナナの中で一番甘い場所は、お猿さんが一番に食べる場所です。
お猿さんにバナナをあげると、バナナの下側・おしりの部分を押さえて皮を剥いてかじるそうです。房になって繋がっている反対側が、一番甘くておいしいです。
この場所は皮を剥きにくいのでは、と思いますが、力を入れてバナナの先の所を上下に圧迫すると難なく皮が剥けると言います。お試しください。
バナナを甘く、美味しくする方法(ためしてガッテン)
この方法を使うと50年前の美味しいバナナの味がよみがえると放送していましたが、さてさてどうでしょうか。私も試してみましたが、確かにおいしくなりました。甘みも少し増しましたが、食感が柔らかくなり美味しさが倍増した感じを受けました。試す価値はありますよ。
バナナやサツマイモは、デンプンの量が約20%もあります。このデンプンを糖に変える酵素は、40℃~50℃で活性化します。
- 50℃のお湯に、1本ずつにしたバナナを5分間浸けます。
- バナナを取り出して、1時間テーブルに置いておきます。すると、糖度20度だったバナナが、23度になりました。
- 味が良くなるだけでなく、日持ちも3倍よくなるそうです。この処理後、ポリ袋に入れて冷蔵庫に入れると15日持たすことも可能です。
バナナは、エチレンガスを出しています。房で置いておくと、エチレンガスの影響を受けて早く痛みます。1本ずつにして離すとエチレンガスの影響を受けにくくなります。また、バナナにストレスがかかると熱ショックたんぱく質が出て、エチレンガスに抵抗する力が出て長持ちするようです。
バナナをトースターで約10分焼いて黒バナナにすると、中身はトロトロになり美味しいそうです。
バナナもちは、もち、黒バナナ(上記の作り方で)、きな粉を混ぜるそうです。
バナナダイエットとは
バナナは甘いので高カロリーと思われますが、バナナ1本で皮つきだと140gで、約80kcalと低カロリーです。80kcalとはご飯茶碗で半分、ショートケーキの1/3個程度ですが、お腹はそこそこ満たされます。
バナナは、低カロリーで良質なミネラル、食物繊維、ビタミンを含み、よく噛むことで満腹感も得られます。バナナは、いつもの食事の代わりに食べるカロリーダイエットに適した食品となりえます。
朝バナナダイエット
バナナを食べるのは朝が効果的だそうです。午前中のバナナと水だけの単品摂取により、消化能力が低い胃腸の負担を最小限に抑え、胃腸の機能を回復させることができます。
朝、調理をしなくても良く、味が単調でも飽きにくいようです。また、豆乳とバナナをミキサーにかけるだけの豆乳バナナは、簡単なドリンクですが飲み応えは十分でお腹は膨らみます。
3食のうち1食でも豆乳バナナにすれば、ダイエット効果は高まります。夕食、昼食であれば、カロリーもグッと減り、朝食であれば、1日のエネルギー源となります。