アロマテラピー
アロマテラピーとは、植物の香りなどの働きを借りて、心や体のトラブルを回復させたり、健康増進や美容に役立てたりする自然療法です。
最近は、身近でアロマオイルを見かけるようになりましたが、もっと幅広い使い方を知りたいと思っていました。NHKのあさイチでアロマを取り上げていました。
アロマオイル・精油の作り方
現在売られているアロマオイルの9割が輸入品です。が、日本人にとって懐かしい香りの和のアロマも出ています。
和のアロマには、アスナロ、ヒノキ、クロモジなどの木が使われます。クロモジは、茶席で爪楊枝として使われていて、清潔感のある香りがします。
- アロマオイルの作り方
- オイルの材料とするアスナロなどの小枝を細かく切ります。これを蒸して油分を含んだ水蒸気を取り出します。その水蒸気を冷ますと、水分の上に油分が浮きます。それが、アロマオイル楽天 です。15kgの小枝からやっと20ml採れるだけです。貴重なアロマオイルは、自然の生物の命の塊だと言えます。
木から作ったおだしを飲む
あるレストランでは、森を感じてもらうために、木から作ったおだしを飲んでもらっています。
そのおだしとは、楢の木と杉の木をカンナで削って鰹節状態にして、これを冷たい水に入れ5分後に漉します。これが、森のエッセンスと呼ばれ、口に含むと森の香りが広がります。ウイスキーの樽のような香りとも似ているそうです。
また、このレストランでは、ニオイコブシの芽を刻んでアイスクリームに入れています。上品な柑橘系の香りがするそうです。
香りは、想像力を広げてくれると言います。
アロマオイル・精油の種類と効果
材料の抽出部分により、いろんなアロマオイルがあります。しかし、どれもパッチテストを行ってから、問題がないことを確認してからご使用ください。
抽出部位 | 植物 |
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花 | カモミール(鎮静・鎮痛緩和) ・ローズ(生理痛や更年期の症状を緩和) ・ネロリ(眠れない時) ・イランイラン(ストレスやイライラを鎮める) |
葉 | ローズマリー(血行を促し、体と脳を活性化) ・ペパーミント(消化不良や吐き気) ・ティートリー(殺菌、消毒、消臭効果) ・ゼラニウム(うつを鎮め、精神を明るく) |
花と葉 | ラベンダー(優れた鎮痛作用) ・クラリセージ(生理痛や筋肉痛を鎮める) |
果皮 | ベルガモット(不安やうつを緩和) ・レモン(室内空気の浄化や感染症の予防) ・グレープフルーツ(食欲を調整し、新陳代謝を高める) |
樹脂 | ベンゾイン(角質の厚くなる部分のスキンケア) ・フランキンセンス(気管支炎のトラブル) |
液果 | ジュニパー(集中力をアップ) |
日本で作られているアロマオイルには、トドマツ、ラベンダー、シソ、ヒノキ、サンショウ、ポンカン、ユズ、コナツ、ゲットウ、タイリンゲットウなどがあります。
アロマオイル・精油の使い方
- オーナメント
- 木で作られたオーナメントにアロマオイルを垂らして部屋などにつるします。
- 携帯ストラップ
- 携帯ストラップに凹みがつけてあり、そこにアロマオイルを垂らして使います。
- 部屋用
- 木で出来た台の上に、木のチップを置き、そのチップにアロマオイルを垂らして部屋に置いて使います。
- 疲労回復のマッサージに
- ジュニパー、ゼラニウム、ローズマリー、マジョラム、ラベンダーをベースオイルに垂らして、足につけてマッサージします。杉山愛さん(元テニス選手)が足のマッサージに使っていました。肌につけるアロマオイルは、1年で使い切るようにします。
- お風呂に
- 塩にアロマオイルを垂らしてバスソルトを作り、お風呂に入れて使います。
- マグカップで
- マグカップにお湯を入れて、その中へアロマオイルを数滴垂らして使います。
- テイッシュに
- テイッシュにアロマオイル垂らして使います。また、テイッシュにアロマオイル垂らした物を小さな袋に入れて使うこともあります。
- 重曹に
- 重曹にアロマオイルを10滴ほど垂らし、トイレに置きます。扉を閉めて10秒経つと、いい香りが部屋中に広がります。後でこの重曹は液体石けんを加えて、便器の掃除に使えます。
- お掃除スプレーに
- エタノール30mlにアロマオイル15滴に水70mlを入れて、お掃除スプレーを作ります。机、水回り、窓をふいたり、床掃除にも使えます。
- 消臭スプレーに
- ホワイトリカー50mlにペパーミントのアロマオイルを10~20滴垂らして消臭スプレーを作ります。ゴミコーナーなどに使えます。
- 洗濯に
- 洗濯時に、洗濯水の中へ5~6滴入れます。くれぐれも洗濯物に着かないようにしてください。シミの原因になっても困ります。そして、アロマオイルを使って洗濯したときには、衣類乾燥機を使わないようにします。
- 値段
- 1000円~数000円の物、1万円近くする物もあります。
アロマオイルは植物から抽出しているので、その植物にアレルギーのある人は、アレルギー症状がでることがあります。その予防のためにもパッチテストをしてから皮膚の赤味や痒みが出ないことを確認してから使います。
アロマオイル・精油を使うときの注意点
- 原液のまま肌につけないようにします。
- 妊娠中、授乳中、薬を服用中の時には、主治医に聞いてから使うようにします。
- 子どもには強い香りを避けます。
認知症の予防にアロマオイルを
認知症の方が住んでいるあるグループホームでは、午前中には、ローズマリーとレモンを混ぜたアロマオイルを使っています。夜には、個室で寝られるので、安眠できるように、スイートオレンジまたはラベンダーをお好みで使われるそうです。
アルツハイマー型の認知症の進行予防にも役立つようです。アロマ(芳香)で嗅神経を刺激すると、繋がっている脳の海馬も刺激を受けて萎縮を防ぐことができるそうです。物忘れがひどかった人が、もやもやが晴れたような気がすると言っていました。
昼間は柑橘系のアロマが、夜にはラベンダーが良いそうです。アロマをかぐことで、一度弱った神経細胞も活性化するそうです。
海馬は記憶を司っています。香りが昔の思い出を呼び起こしてくれます。個人に応じて香りを使い分けると良いそうです。
現代人は、見る、聞くに頼りすぎています。動物は香りをかいで、一瞬で毒か毒でないか見分けます。人間も嗅神経を上手に刺激して、香りに敏感になるようにしたいものです。
クリスマスにアロマを使って楽しむ
- フルーツポマンダー
- 材料は、オレンジ、シナモンパウダー、乾燥クローブ、竹ぐし、セロハンテープ、ポリ袋、リボンです。
- オレンジの周囲に、飾り用のリボンよりも幅広のセロハンテープを、十字型に巻きます。
- 竹ぐしを使って5ミリメートル間隔で穴をあけて、その穴にクローブを差し込みます。
- 全面にクローブを差したら、ポリ袋に入れ、シナモンパウダーをまぶして一日置きます。
- 封をせずに常温で、さらに2週間乾燥させます。
- 乾いたらテープをとり、リボンを巻きます。クリスマスツリーに飾ってもきれいです。1年くらいはそのまま香りがします。
- 生け花で演出
- 耐熱容器の上に小枝や松ぼっくりなどを飾り、その下にはドライアイスを敷き詰めます。水に、モミやヒノキなどのアロマオイルで香り付けをし、これを上から注ぐと、白い煙のような水蒸気がもくもくと出て、香り立つクリスマスの森の演出となります。
- アロマの香りを楽しむ
- ファミリーブレンドのアロマとしては、オレンジ:レモン:シナモン=20:5:1がお勧めだそうです。カップルブレンドとしては、イランイラン:ゼラニウム:グレープフルーツ=10:3:2のアロマもお勧めです。おひとりさまブレンドのアロマとしては、ベルガモット:レモン:フランキンセンス=20:4:3もいいのではと勧めていました。
アロマQ&A
- 妊娠中に使えないアロマは?
- マッサージはよくないかもしれません。香りだけ楽しむのは良いです。分娩の時に香りがあると楽であったという人もいます。(アレルギーがないかどうか、よく調べてから使われると良いと私は思います。主治医にもよく相談されてみてはどうですか。)
- 香水とアロマの違いは?
- アロマは、より健康にプラスになります。マッサージなどもありますし。
- 1日に使う制限は?
- アロマは、一瞬を楽しめればよいです。まず、瞬間が大事です。
- 夫の加齢臭には?
- 加齢臭は、体に病気がある場合も、まず体調のチエックをしましょう。