卵巣腫瘍

卵巣腫瘍は、全生涯で女性の5~10%の人に発症するそうです。良性、悪性ともに自覚症状がほとんどなく、早期発見が難しいようです。

若い世代にも発症するので、定期的に検診を受けることが重要になります。

卵巣腫瘍とは

卵巣は、ホルモンを分泌し毎月排卵をしているために、細胞分裂が盛んであるために腫瘍ができやすい部位となっています。

卵巣腫瘍は56種類にも分類されるようです。そのうちの5割が表層上皮・間質性腫瘍(排卵に伴う表層上皮の破綻増殖)となっています。

次に、胚細胞性腫瘍(卵巣内に毛髪や歯、脂肪などができます)が多いそうです。約9割が良性ですが、悪性化した場合、死亡率は他のがんと比べ高くなっています。

卵巣腫瘍の症状

良性・悪性の鑑別は難しいそうで、初期には症状はありません。

腫瘍が大きくなれば、下腹部腫瘤感、腹部膨満感、腹囲増加(短期間の時には悪性を疑う)、茎捻転(卵巣の付け根がねじれる)による激しい腹痛、倦怠感、発熱などが表れます。

卵巣腫瘍の要因となるもの

卵巣腫瘍の合併症

卵巣腫瘍の治療法

良性腫瘍の場合

有効な薬物療法はないようです。手術による腫瘍摘出が原則ですが、茎捻転や破裂がなければ、緊急性はありません。定期健診で腫瘍の大きさを経過観察します。手術が必要になった時に行います。

悪性の場合

できる限り早く腫瘍摘出手術をします。症状、妊娠希望、年齢などを考えて治療方針を決めます。

手術方法の選択

  1. 卵巣腫瘍核出術・・・腫瘍部分のみを摘出します。手術時に明らかに良性の場合。腫瘍増大にかかわらず卵巣機能温存可能の場合。若年未婚の場合。
  2. 片側付属器(卵巣と卵管)摘出術・・・腫瘍のある卵巣を摘出します。妊娠を希望しない場合。茎捻転で血行障害を来たし卵巣が壊死している場合。腫瘍が増大して卵巣機能温存できない場合。
  3. 両側付属器摘出術・・・両側の卵巣を摘出します。両側発生の頻度が高い腫瘍で患者が希望する場合。閉経後の場合。
  4. 単純子宮全摘出術+片側または両側付属器摘出術・・・子宮と卵巣を摘出します。妊娠希望がなく生殖年齢を過ぎている場合。骨盤内に癒着があり付属器のみの摘出が困難な場合。子宮にも病変がある場合(子宮筋腫、子宮腺筋症など)。

検診の受け方

卵巣悪性腫瘍(卵巣がん)は、早期発見が難しい腫瘍だそうです。

定期的に検診を受けていても、突然に発覚することもあり、その時で7~8割が進行がんと言います。そして、5年生存率は30~40%となります。

一般集団検診での卵巣がん発見率は極めて低いために行われていないそうです。しかし、定期的な検診が最重要となるので、1年に1回は検診を受けるようにしましょう。

腫瘍マーカーによる診断

腫瘍発見後の主な検診方法に腫瘍マーカーがあります。腫瘍が原因で血液中に増加する物質を測定し、診断の補助に使います。

良性・悪性の鑑別診断、治療効果の判定、病状の追跡、再発の早期発見などに使われます。

卵巣腫瘍の予防と対策

経口避妊薬
予防法として有効とされているのが、経口避妊薬です。1年間の服用で発症率が10%ずつ減少し、8年以上服用すれば75%まで減少するようです。その後に服用むをやめても10~15年間は予防効果が持続するそうです。
食事で予防
食物繊維や緑菜野菜の摂取、特に思春期の野菜摂取が大きな予防対策となるそうです。
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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS

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更新日:2020/03/15