膵臓がん・胆のうがん

膵臓がん・胆のう癌は、自覚症状がなく気がついた時には、癌が広がっていると聞きます。膵臓は、お腹の中でも胃の裏側にあり、十二指腸や肝臓に囲まれていて診断もなかなか難しいようです。また、胃がんや大腸がんのようにカメラで見つけることができません。また、自覚症状が現れにくい「沈黙の臓器」と言われています。

年間3万人以上が発症し、死亡数もほぼ同じだそうです。がん死亡数の第4位で、肺、大腸、胃に続いています。5年生存率は10%前後とされます。国立がん研究センターが2016年に発表したもの(421拠点病院集計)では、5年生存率は6.5%、10年生存率は4.9%という数値です。全てのがんの中でも一番低くなっています。2015年には坂東三津五郎さんが60歳で、2016年には千代の富士貢さんが62歳で、ベラ・チャスラフスカさんが75歳でお亡くなりになりました。ご冥福をお祈りいたします。

2018年10月には、5年生存率は7.7%に上がっています。医療技術の向上、人間ドックなどの受診者の増加によるものでしょうか。しかし、高齢化により患者数は年々増加しています。

胆のうがんは、あまり聞きませんが、同じく初期には症状がないそうです。それでも何か良い対策はないでしょうか。膵臓がん・胆のうがんについて調べたいと思います。

膵臓(すいぞう)がんについて

膵臓がんの症状

早い時期には自覚症状はありません。やや進むと、腹痛や腰痛、背部痛、体重減少、黄疸、便通の変化、だるさ、吐き気、食欲不振などが出ることもあります。がんが発症した後に糖尿病の急激な発症や悪化が起きる患者さんが8%程度いることもわかっています。診断された時に進行していることが多く、血管や他の臓器と複雑に接しているために、手術で切れるのは一部の人だそうです。多くの人は、抗がん剤で治療しますが、予後は厳しいといいます。

発見時に0~4で表すステージでは、他の臓器に転移した最も進んだ4期の人が43%、0期と1期の合計は12%でした。発症する割合は、60歳ごろから増加し、高齢になるほど高いそうです。近年増加傾向で、喫煙や糖尿病が危険因子と言われています。

膵臓にのう胞ができることがあり、それがガン化することもあります。

膵臓がんの危険因子

膵がんの危険因子を知り、高リスクの人は、定期的に腹部超音波検査を受けることをおすすめします。

親子・兄弟姉妹に膵癌を発症した人が2人以上いれば、発症率は約7倍となります。

慢性膵炎がある人は、発症率は約12倍です。

遺伝性膵炎がある人は、発症率は約60~87倍だそうです。

膵癌はインスリンの分泌が乱れるので、「60歳代で初めて糖尿病を発症」「糖尿病が急激に悪化」などの方も要注意だそうです。また、肥満、喫煙、大量飲酒なども危険因子となります。

膵臓がんの診断

膵臓は、胃や大腸の裏側にあるので、お腹の外から超音波を当てて検査しても消化管のガスに隠れて膵臓の一部が鮮明に見えないことがあるようです。また、胃や腸のように消化管で繋がっていないために、普通の内視鏡ではがんは見つけられません。

膵がんの大半は、膵液が流れる膵管から発生します。もう一つは、膵のう胞で、膵液が溜まった袋状の病変で、癌になる恐れがあります。

1cm以下のがんなら80%の人が、さらに早期であれば86%の人が長期生存可能となります。

血液検査

血液検査で腫瘍マーカーなどを調べます。

CTや超音波内視鏡

CTでは、ガンの位置や広がりを見ます。CTでは2cm以内の小さながんも発見できるようになって来ました。(ガンは、黒く見えます)超音波内視鏡では、生検もできますし、今では5mmのすい臓がんを見つけることができます。胃の中から、すい臓を観察するようです。これが、最も有効とされています。

ERP

ERPでは、膵管造影(X腺撮影)をしたり、膵液を採取したりします。

すい臓がんの治療

手術

転移がなく、血管に広がっていなければ、手術ができます。すい頭部がんは、十二指腸や胃の出口、胆のう、胆管も取ります。膵体部がんの場合は、膵尾部や脾臓も取り、難しい手術となるそうです。手術できる場合も30%と低く、予後も良くないとされています。手術が行えたとしても3年以内に再発する可能性が極めて高く、5年生存率は10~20%程度とされています。ただし、摘出するすい臓がんの大きさが2cm以下であれば5年生存率は約30%、それ以上の大きさであれば約10%程度となっています。すい臓がんの治療はがんが初期のうちに治療をすることが重要で、早期発見できれば完治も十分に可能となるようです。

抗がん剤

転移がある、手術が難しい場合に使われます。すい臓がん楽天 にはジェムザール(塩酸ゲムシタビン)という抗がん剤が使用されています。この薬は週1回、30分程度の点滴で済むため、外来治療も可能です。

抗がん剤の副作用

白血球減少、血小板減少、食欲不振、吐き気、おう吐、だるさなどです。

高度活性化NK細胞療法

高度活性化NK細胞療法とは、がん治療によって弱ってしまった自分のNK細胞を採血し、それを専門の培養機器で培養・活性化させたものを再び体内へ戻すことにより、癌細胞を殺傷していく免疫療法です。

建築家・安藤忠雄さんの場合

NHKの教育で放送していました。あの世界的に有名な安藤忠雄さんが、二度のがんにかかり闘病されているのです。しかし、積極的に病と取りくみ、仕事は前向きな闘争心で頑張っておられます。

安藤さんは、1941年・昭和16年生まれで、76歳です。17歳でプロボクサー、グレート安藤としてやっていましたが、独学で建築を学び、28歳の時に個人事務所を立ち上げました。今までに300以上の建築物を建てました。

がんは、健康診断で見つかりました。二度ともに自覚症状は、無かったそうです。2009年に十二指腸乳頭部がんで、十二指腸、胆のう、胆管を取りました。そして、2014年には、すい臓の真ん中にすい臓がんが見つかりました。知人に相談などして、覚悟して手術に臨みました。すい臓と脾臓を全摘出しました。

明るさが病気を回復させると、安藤さんは言われます。会社を持っている責任と、前を向く力でやっていると言われます。

安藤さんの健康管理術は、入院時は医師・看護師の言うことを聞く。食事は薬だと思って食べた。手術後は、食事は35分かけてよく噛んで食べているそうです。運動は、毎日1万歩は必ずあるくようにしている。朝起きて4000歩は歩くそうです。

すい臓が無いから、1日6回血糖値を測ります。血糖値は150前後に合わせるようにしているそうです。まだまだやるぞーという気持ちでいます。医師・看護師の言うことを聞く。昼食後は1時間~1時間半は本を読んでいる。1週間に1度は仕事で東京へ行く、と言われます。

今、パリの19世紀の古い建物を現代美術館にするプロジェクトがあるそうです。独立自尊の精神でがんばっておられます。最後に出された色紙に「あきらめない」と書かれていました。2018.1.

NK細胞活性について

NK細胞はナチュラルキラー細胞と言われ、白血球の中のリンパ球に含まれています。ちなみに、白血球には単球・リンパ球・顆粒球があります。ナチュラルキラー細胞と名前が付いている通りに、体内をパトロールして回りウイルスに、感染した細胞やがん細胞を見つけると直接殺してくれるそうです。NK細胞は、白血球の全体の約15~20%を占めます。

NK細胞活性は高齢化とともに落ちていきます。15歳で平均45%、50歳以上になると20%以下になるようです。人間の細胞は60兆個もあり、1日にはその2%にあたる1兆2000億個が死滅・再生を繰り返しています。その中には突然変異も起き、5000~7000個が相当すると言います。突然変異はがんになりかねません。それを、NK細胞が退治してくれます。NK細胞は感染やがんなどから、日々身を守ってくれています。しかし、NK細胞活性が下がると身が守れなくなります。

NK細胞活性を上げるには

昼食2時間後に仰向けに寝て20分間の腹式呼吸をする

昼食2時間後は、脂肪分の多くが小腸のリンパ管から吸収され、へその上辺りにある乳び槽(リンパ液を貯める場所)に集まり、そこが最も膨らむ時間だから効率が良いのです。リンパ液には、心臓のようなポンプ機能をする臓器がありません。なので、立つ・座る動作が長いと下半身にリンパ液が溜まりやすくなります。そこで、仰向けに寝てリンパ液の流れを良くします。腸からのリンパ液には最強のNK細胞が集まっています。なぜなら、腸は口から外へ繋がっていて異物が入るためにそう進化したのでしょう。深くゆっくりとした腹式呼吸で、乳び槽に溜まったリンパ液を一気に全身に流します。1分に2~3回、1回に20秒かけてゆっくりと腹式呼吸を行いま。これで、最強のNK細胞が全身をパトロールして、悪い細胞を殺してくれます。

入浴で深部体温を1度上げて免疫細胞を鍛える

免疫細胞とは白血球のことで、代表的な物にマクロファージ、樹状細胞、NK細胞があります。免疫細胞は、普通の細胞と同じように適度な負荷とストレスで活動量が増えたり、分裂が盛んになることが分かったそうです。そこで、入浴で体の深部体温を1度上げると、熱がストレスとなり免疫細胞が鍛えられるそうです。そして、この時にNK細胞活性は1.3倍に上昇すると言われます。入浴法は、41度のお湯に15分、肩まで浸かります。目安は、額に汗がにじむ位だそうです。くれぐれも無理をなさらないようにお願いします。高血圧、心臓病などの持病のある方はご遠慮ください。

胆のうがんについて

胆のうがんの初期には症状がありません。膵臓癌と同じ抗がん剤を使います。胆のうがん患者は、50歳代以降に増加します。胆嚢がんの死亡率は女性のほうが高く、男性の約1.2倍、胆道がんでは男性のほうが高く、女性の約1.7倍です。

胆のうがんの症状

胆石、胆のうポリープのある時に見つかるそうです。黄疸、腹痛、腹部腫瘤などの症状が出ます。胆のうがんの6割に胆石が見つかるそうです。大きさが1cm以上の物は、癌であることもありす。

胆のう癌の診断

定期検診

40歳を過ぎたら、年に1回は人間ドックなどの定期検診を受けてください。

血液検査

胆嚢がんの初期では血液検査で異常は出ません。しかし、がんが近くにある胆道を圧迫するようになると、血清ビリルビンやアルカリフォスファターゼ(ALP)が異常高値となり、さらに進むと黄疸が出ることがあります。腫瘍こマーカーも調べます。

画像検査

超音波検査は苦痛が少なく反復してでき、最適です。最近では小さながんや早期のがんが数多く発見できるそうです。超音波検査で胆嚢がよく見えない時や胆嚢に何らかの異常が疑われれば、CTやMRIが行われます。CTやMRIでは、胆嚢がんの確認や周囲への広がりや、他の臓器への転移の有無などがわかります。次に、内視鏡を用いて行う、直接胆道を造影する内視鏡的逆行性胆管造影(ERC)と呼ばれる検査があります。さらに、手術予定の人には、血管造影が行われ、胆嚢がんの肝動脈や門脈への拡がりの有無を調べるそうです。

胆のうがんの治療

手術

手術が基本です。胆のうのみ取る、リンパ節や肝臓の一部も切り取る、膵頭部や十二指腸まで取ることもあります。胆のうがんの進行度により、手術法は変わってきます。遠くに転移していると手術はできません。

抗がん剤

ジェムザーム、ティーエスワン、ユーエフティ、アドリアなどを使うそうです。投与の方法としては、経静脈的投与、経動脈的投与、経口投与、局所投与があります。

放射線療法

一般的にはあまり効果が期待できないそうです。放射線によく反応し、がんが縮小したり、胆管閉塞が改善されるため、黄疸が緩和されるなどの効果がみられることがあります。

胆のうがんは、診断が難しいです。

早くから専門医の診断と治療が必要です。

症状がないのに、大きな手術で患者さんは驚きますから、セカンドオピニオンの意見も聞いて、納得することが大切です。

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Author:Tomoko Ishikawa Valid HTML5 Valid CSS

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更新日:2020/03/15