食物アレルギー

私の身近にも果物を食べるとのどがイガイガする、原因がわからないけれど夕食後とか食事後二時間ほどで体のあちこちに、じんましん(蕁麻疹、ジンマシン)が出て痒くてたまらないという人がいます。どうも、このジンマシンは、食べ物との関係が深いようです。きちんと食後二時間あたりで出てくるのですから。

そこで、食物アレルギー楽天 について調べてみることにしました。

アレルギー予防と牛糞

来年、2009年は丑年です。

この間テレビで、アレルギーと牛の糞について興味深いことを放送していました。現在は何らかのアレルギー疾患を持っている人がほとんどといっていいくらいです。私も、花粉症やらアレルギーに関する病気を持っています。

ところが、ある調査によると牛を飼っている家や、こどもの頃に近所が酪農家で頻繁に遊びに行っていた人達には、アレルギーが少ないことがわかったそうです。

1歳頃までに、牛の糞から発する菌の細胞壁の小さな破片様のものを吸い込むことで、古い型の菌への免疫が増えて、アレルギーを発症しにくくなるようです。

早速、田舎の近くにある牧場へ孫を連れて行きました。

たくさんの牛がのんびりと座っていました。近づくと、臭いにおいがします。がまん、がまん。私たちは牛にそっと近づいていきます。けれど、見慣れない私たちに警戒して、牛たちはどんどん立っていきます。

孫に牛を触らせてあげようと思いますが、こどもが恐る恐る手を出すと牛もそれを感じて顔を引っ込めてしまいました。私は腰をおろして手を差し伸べると、顔を出したので鼻筋を触ってみました。

50年前に実家でも牛を飼っていたことを思い出しました。だから、牛慣れしているのですね。しかし、たくさんの牛がじっとこちらの二人に注目しているのです。これが一気にパニックになったらと思うと怖いものがあります。孫には、「そっと、そっと動くんだよ」と、言い聞かせながら、早々に退去した私でした。

1歳未満のお子様をお持ちの人は、「効くかどうかはよくわからない」かもしれませんが、将来というより、一生アレルギーが軽くなったり、アレルギーが出ないのであれば、暇をみつけては動物園なり牧場なりへ出かけられてはいかがでしょうか?

また、少々大きくなっていても何か効果があるかもと期待しています。

牛や馬など生きた動物に会って、つぶらな瞳を見るだけでも癒されますよ。2008.12.

食物アレルギーとは?

体は、外界から身を守るために、異物が侵入してきたら、攻撃して異物を処理し体外に出そうとします。アレルギー物質(卵・牛乳・小麦・大豆)を過剰に取りすぎた場合など、害があると判断し、外に出すために反応しますが、これが、アレルギー反応です。

最近、食物アレルギーの人が増えているそうですが、社会環境、食生活などの大変化が食物アレルギーを増やしていると考えられています。

何も知らずに安全と思って食べていた物がなんと多かったことか。

*中国製毒ギョーザ事件(2008年9月現在、まだ正式な答えが出ていない。北京オリンピックが済んだのでそろそろ決着がつくかな)

*前々から報道されている中国野菜の農薬問題(残留農薬)

*中国製の粉ミルクへのメラミンの混入(意図して入れていた)

これは、粉ミルクとしてだけではなく、いろんな製品(菓子類など)にも材料として使われているので、日本にもいろんな製品に入ってきていて、今大問題となっています。

*ポストハーベスト問題、輸入果物(レモンなどのかんきつ類)、バナナ、ジャガイモ、穀物に防カビ剤や保存料をかけて長持ちさせています。

食物アレルギーの9割は、牛乳、卵、魚、カニ、エビ、ピーナッツ、くるみ、大豆、小麦のたんぱく質が起こすようです。たんぱく質が中途半端に分解された時にできるペプチド(アミノ酸が何個かつながった分子)で、体が異物と感じ、激しく反応します。

IgE抗体とアレルギー

食べ物を異物と判断すると、体はIgE抗体を作ります。IgE抗体を作る働きと抑える働きのバランスが崩れるとアレルギーを引き起こすそうです。

IgE抗体を抑える力は、腸に炎症があったり、皮膚に炎症があったりすると弱くなります。そして、異物とIgE抗とでヒスタミンが作られ、咳が出たり、顔の腫れ、吐き気やアナフィラキシー症状が出てきます。

手荒れ、湿疹、傷などが、大敵です。手の先などからIgE抗体が血液に入り、胃腸へと入ってくるそうです。湿疹はできるだけ早く治すことが重要です。

パパイヤから作った洗顔料は、パパインという酵素がアレルギーの原因となっています。

「茶のしずく」石けんでアレルギー

「茶のしずく」石けんには、加水分解小麦が含まれていました。加水分解小麦は、肌をしっとりとさせる効果があります。

この加水分解小麦が皮膚から侵入し、アレルギーを起こしました。

皮膚は免疫の最前線であり、ここから人工の形でいろんな物が入ってくると、すごく危険だそうです。

全ての加水分解小麦がアレルギーを起こすわけではありませんし、また個人によっても違うようです。

ある人の小麦アレルギーの症状は、くしゃみ、目のかゆみ、目の腫れ、蕁麻疹、お腹の痛みなどがあったそうです。

食物アレルギーの症状とアナフィラキシー

少しジンマシンが出て、すぐに引いていく程度ならよいが、アナフィラキシー(アレルギーの暴走)は、原因となる物を食べたり、吸い込んだり、触ったり、注射されたりして、突然短時間に全身症状が出ます。血圧がさがり、生命が危険な状態に陥った時は、アナフィラキシーショックと呼びます。 

アナフィラキシーの症状
じんましん 柔らかい唇などから始まり、ひじの内側やひざの裏にも出る。
白目がゼリー状に腫れることもある。
全身のむくみなど 皮膚の深いところが腫れている。たらこ唇になることもある。
嘔吐・下痢など 食べた直後、味がおかしいと感じる。吐き気が起こり嘔吐する場合も。下痢を起こし血便が出ることもある。
咳・ぜん息・呼吸困難 鼻や気管の粘膜が腫れて、呼吸が苦しくなる。
胸痛・不整脈 心臓にむくみを起こすこともある。神経に影響があると、動悸、不整脈も出てくる。
頭痛・血圧低下 神経の働きに影響を及ぼすと血圧が下がり、めまいが起こる。
意識喪失・けいれん 血圧が下がると意識喪失することもある。
死亡 呼吸困難、血圧低下などで、最悪の時は死に至ることもあります。

食物アレルギーの人の食事の注意点

食物アレルギーの治療の基本は、アレルギーを起こす食物除去療法が行われます。

しかし、小児などの育ち盛りのこどもたちの場合は、食物の除去と成長に値する栄養素が摂れているか、よく気をつけておくことが大切です。代用食の利用などで栄養バランスを考えて献立・調理をする必要があります。

卵・牛乳を除去する時の注意点

  1. 卵を除去する時は、たんぱく質・鉄の不足に気をつける。牛乳を除去する時は、たんぱく質・カルシウムの不足に気をつける。
  2. 食べられる食品の中からかたよりなく食品を使う。
  3. 同じ食品を繰り返し使わない。
  4. 脂質の多い食品をたくさん使わない。(加熱調理の後、冷えて固まる肉類の脂、紅花油、大豆油、穀物油は、アレルギーを悪化させると言われています。)
  5. 反対に、加熱調理後、冷えても固まらない魚類の脂、シソ油、エゴマ油は抗炎症作用があります。これらの食品を回転させながに上手に取り入れたいものです。
  6. アレルギー体質で敏感になっているところへ仮性アレルゲンを含む食品をとると、アレルギー症状が悪化することがあるので、1日の仮性アレルゲンの量が多くならないように気をつけることが必要です。

アルレギーを治療する食事の基本は?

アレルギーについてよく研究されている角田和彦(かくたかずひこ)医師によると、アレルギーを治療する食事として、ごはん、野菜たっぷりの味噌汁、漬け物、お茶がよいそうです。これは、昔の献立のようですが、昔の人はこういう食事をしていたからアレルギーが少なかったのかもしれません。

野菜を煮た汁物(具だくさんの味噌汁、すまし汁、野菜スープなど)は、食物繊維、葉緑素が多く汚染物質を体外へ出したり、おなかの状態を正常に保つ働きをしてくれます。

1日2回、何種類もの野菜を入れた汁物をとり、汁もきちんと飲むことが大切なようです。

根物野菜には、ダイオキシンが少ないので、積極的にとるとよいでしょう。熱を加えるとビタミンCが減ると思いがちですが、煮野菜をたっぷり食べることで補うことができますから安心してください。

減感作療法
どの位の量でアレルギーが起きるのか調べます。そして、10gの卵を食べた場合に、鼻の下が赤くなる、喉が痛い、声が少し出にくいが痒みはない、などの症状を調べます。そこで、1gの卵から始め、少しずつ増やしていきます。危険なので医師の指導の下に行われます。入院も必要なことがあります。

アレルギーを起こしやすいものは

  1. 日本人の食性に合わない物は、アレルギーを起こしやすい。牛乳、油脂などの過剰摂取、砂糖の過剰摂取などは、アレルギーを起こしやすい。日本人が今まで食べてきた食べ方以外の食べ方をするとアレルギーを起こしやすくなります。
  2. 未消化のものはアレルギーを起こしやすい。食べ物が大きい分子のまま体内に入るとアレルギーを起こしやすくなります。生のものは、アレルギーを起こしやすく、十分煮込んだものやよく噛んで食べたもの、十分発酵させた物はアレルギーを起こしにくいようです。
  3. たくさん接し、食べ、吸い込んだものはアレルギーを起こしやすい。長期間に接触、食べ、吸い込んだら体が対応しきれなくなり、アレルギーを起こし始めるそうです。体に良いからとぱっかり食べをしていると、食物の持っている毒性を体が処理する能力を超えてしまいアレルギーを起こし始め、ついには、体に受け付けなくなります。回転食(数日の間隔をおいて食べること)、季節の旬のむものを食べる食べ方は、アレルギーを起こしにくくなります。
  4. 化学物質を含んだ食べ物は、アレルギーを起こしやすい。農薬、化学薬品、排気ガス、食品添加物、過酸化物などを含んだ物は、人の体を傷つけ正常な体の働きができなくなります。これらの化学物質は、体の活性酸素をも増加させます。ダイオキシンに汚染された魚介類、野菜もアレルギーを起こしやすくします。

アレルギーを悪化させる、仮性アレルゲン

上記の「食物アレルギーの人の食事の注意点」の6.に記しているように、1日の仮性アレルゲンの量が多くならないように気をつけることが、アレルギーの悪化を抑えてくれます。

含まれる化学物質 食品
ヒスタミン ほうれん草、なす、トマト、牛肉、鶏肉、エノキダケ、発酵食品(パルメザンチーズ、ブルーチーズ、赤ワイン、みそ、しょうゆ)、鮮度の悪い青背魚(サバ、カツオ、マグロ、イワシなど)
アセチルコリン トマト、なす、たけのこ、ピーナッツ、里芋、松茸、山芋、そば、くわい、多くの野菜・果物
セロトニン トマト、バナナ、キウィ、パイナップル、メロン、アボガド、プラム
イノリン サンマ、冷蔵のタラ、塩漬けのサケ
トリメチールアミン
オキサイド
カレイ、タラ、スズキ、イカ、タコ、アサリ、ハマグリ、エビ、カニ
チラミン チーズ、ワイン、チョコレート、アボガド、プラム、バナナ、ナス、トマト、鶏レバー、ニシン酢漬けなど
フェニルチラミン チーズ、赤ワイン、チョコレートなど

検査法

プリックテスト
アレルゲンと予想されるエキスを肌に入れて、赤味が出るかどうか調べるものです。
食物負荷試験
小麦アレルギーの人は、うどんを食べて30分後にまぶたが腫れる、顔が赤くなるなどの症状が出ます。小麦の摂取量と症状の出方などを調べます。

神奈川県立こども病院の「免疫療法」

横浜市にある神奈川県立こども病院では、卵アレルギーのこどもに免疫療法を施し、卵が食べられるように治療しています。

生卵の白身を乾燥したものを5mgから5mgずつ増やしていき10分後に口の中が痒かったり、目の縁が赤く腫れたり、蕁麻疹が出たりしたら中止します。

10mgの量でアレルギー症状の出たこどもに対して、1mgを食べさせ30分後に1.2倍の量、30分後にまた前の1.2倍の量と1日に5回行うそうです。このこどもさんは、20日間で卵1個が食べられるようになったそうです。そして、この後も卵は食べ続ける必要があるようです。

IgE抗体のマスト細胞が爆発しない量で、徐々に量を増やしていくと、耐性がついて量を増やしても大丈夫になるようです。

神奈川県立こども病院では、卵、牛乳、小麦、ピーナッツのアレルギーのこどもに免疫療法を施し60人のうち98%が成功したそうです。

素人が行うことは危険ですから、絶対にやめてください。

世界でも珍しい、水分でアレルギー

テレビ番組「世界一受けたい授業」の中で、国立病院機構・相模原病院医師・海老澤元宏さんが話していました。

外国の女子高生の話ですが、天気が良くてもコートを着なければならない彼女のアレルギーの原因は水分と疑われています。4歳の時に原因不明の湿疹やかぶれが出て検査したら、水道水が皮膚に触れただけで反応が出ました。

彼女はプールに入れない、シャワーは1分以上浴びれない、食事はドライフードが中心、飲み物は100%のオレンジジュースか全乳ミルクという生活でした。

人間の身体は約80%が水分であるため、涙や汗などの自分の水分もアレルギーの原因になる恐れがあり、激しい運動を制限されていました。

現在は塩酸も防ぐ強力なクリームを塗って、水分を避けた生活をしているそうです。2012.3

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更新日:2018/06/07