新型インフルエンザ(H1N1型)と想定されていた(H5N1型)№3ワクチンと治療薬

新型インフルエンザの治療薬

新型インフルエンザには、タミフル、リレンザが効くようですが、塩野義製薬と第一三共が国内で新たな治療薬を販売するための承認申請を行い、早ければ2010年国内で販売されます。

専門家の話では、違う作用メカニズムの薬ができることは、とてもよいことだそうです。新型インフルエンザはいつ変異を起こすかわからず、タミフルなどもいつ効かなくなるかもわからないからです。

塩野義の注射薬「ペラミビル」

2007年にアメリカの製薬会社から国内での開発、販売権を取得した。タミフルと同じようにウイルスの増殖に必要な酵素の働きを抑える効果があるそうです。強毒性の鳥インフルエンザにも効果がみられたと言っています。

第一三共の新型インフルエンザ治療薬

口から吸入するタイプで、泡状をのどに噴射するようです。塩野義の注射薬とほぼ同じ効果を1回の吸入で約1週間持続すると言います。

どちらも、最終段階の治験を終え、承認申請に向けたデータ解析を進めているそうです。

新型インフルエンザ警戒レベル「フェーズ5」へ

4月30日で新型インフルエンザの感染が確認されたり、疑いのある人がいる国がメキシコ、アメリカをはじめ34カ国に広がっており、大流行に向かう流れがいっそう強まったと判断し、警戒レベルを上げて各国に対策強化を求めることになったそうです。

インドネシアで豚から鳥インフルエンザウイルスを検出

神戸大学感染症センターの調査で、インドネシアの豚が高い確率で高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)を持っていることがわかりました。

インドネシアの4州で402頭の豚の1割を超える52頭からH5N1型を検出しました。うち1頭は、人への感染力を一部獲得したタイプが見つかっています。これが人へと感染し出すと、豚インフルエンザを上回る大きな被害を及ぼす危険があるそうです。

別のグループがタイで豚491頭を調べたら、鳥インフルエンザウイルスを持っていたのは4頭だけでH5N1型はなかったそうです。

新型インフルエンザの病原体

今回の豚インフルエンザは、A型インフルエンザで、Aの表面には、「H」(16種類)「N」(9種類)と呼ばれる2種類のトゲがあり、それぞれの組み合わせで計144種類に分類されるそうです。

毎年よく罹るのが、Aソ連型(H1N1)とA香港型(H3N2)の2種類です。

世界中で新型インフルエンザになると恐れられていた鳥インフルエンザはH5N1型で強毒性です。しかし、豚インフルエンザの方が早く変異を起こし新型インフルエンザとして世界に広がっています。今は豚インフルエンザは弱毒性ですが、人から人へと感染していくうちにいつ変異を起こし、強毒性になるかもわかりません。注意はおこたりなくしなければと思います。

新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)のワクチン製造

4月26日の読売新聞によると、厚生労働省は、4月25日、新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)のワクチンを作る場合、今冬用の季節性インフルエンザワクチンの製造を中止する方針を固めたそうです。

製造には半年ほどかかり、検疫関係者や医療従事者へのワクチンが完成するのが、早くても今秋から冬になるそうです。国民全員分を作るには1年半を要するようです。

ワクチン製造には大量の有精卵が必要なので、毎年2500万本作られている季節性インフルエンザは製造中止し、全面的な切り替えが必要とのことです。その場合には、国内だけで1万5000人の死亡に影響を与える季節性インフルエンザの予防策がおろそかになる恐れも出てきます。

季節性インフルエンザのワクチンは、高齢者の死亡率を80%下げる効果があるそうです。65歳以上の高齢者の半数がワクチンを接種し、死亡する割合を1000人当たり3~15人に抑えているようです。今までの製造で500万人分前後は用意できているそうです。

このまま新型インフルエンザが広がれば新型インフルエンザのワクチンは必要ですが、新型インフルエンザが国内に広がらなかった場合は、季節性インフルエンザのワクチンが必要になります。どちらを優先して製造するのか、難しい判断を迫られることになりました。新型インフルエンザのワクチン製造についてどうするかを5月中に決めるそうです。

2009.5.2

新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)

WHOは、2009年4月28日新型インフルエンザへの警戒レベルを「フェーズ3」から「フェーズ4」 に引き上げました。これで海外からの新型インフルエンザの進入を防ぐために検疫が強化されます。

新型インフルエンザの感染者が確認された国は5カ国、感染が疑われる人がいる国は13カ国になりました。メキシコからの帰国者が罹っています。

2009.4.28

メキシコで豚インフルエンザで60人死亡?

衝撃のニュースです。WHOが4月24日、メキシコと米国で、最近数週間に豚インフルエンザの人への感染が起き、メキシコ市周辺で約60人が死亡した疑いがあることを明らかにしたそうです。

メキシコでは、豚インフルエンザに感染した疑いのケースが800件報告されているようです。米国のカリフォルニア、テキサス州では7人が感染の疑いがあるそうで、H1N1型ウイルスが確認されたそうです。メキシコではウイルスは不明で、健康な若者が多く感染していると言われています。

米国では、1976年と1988年に豚インフルエンザで計2名が死亡した例があるそうです。米国では、今回は人から人へと感染した可能性が高いとしているようです。人間の間で広く流行すると新型インフルエンザに変わる危険性があり注意が必要です。

豚インフルエンザの変異を想定した対策は取られていないので、緊急に対策が必要になりそうです。

2009.4.25

新型インフルエンザ大流行前ワクチン、試験結果

2008年8月、厚生労働省の研究班は医療関係者ら5561人に新型インフルエンザ大流行前ワクチンを接種して、安全と効果を確認する試験をしました。2009年1月、その結果が出たようです。(読売新聞) 

厚生労働省楽天 の研究班の試験結果
新型インフルエンザ大流行前ワクチン
1回目 接種者数
5561人
37.5度を超す発熱  120  2.2%
局所反応(赤い腫れ、痛み、かゆみ) 3676 66.1
全身反応(頭痛、倦怠感、鼻水) 1534 27.7
入院   5   0.1
新型インフルエンザ大流行前ワクチン
2回目 接種者数
5269人
37.5度を超す発熱  38   0.7
局所反応(赤い腫れ、痛み、かゆみ) 2539 48.2
全身反応(頭痛、倦怠感、鼻水) 1543 29.3
入院   3 0.06

インフルエンザワクチンは卵から作るので、卵アレルギーを持っておられる方は注意が必要です。また、体力の落ちている方なども大流行前のインフルエンザワクチン接種については、よく主治医と相談されることが大事です。

抗ウイルス薬の備蓄

2009年2月現在、厚労省と47都道府県は、タミフル2800万人分、リレンザ135万人分、合わせて国民の23%を備蓄しています。 今後3年間で45%に備蓄量を引き上げる予定だそうです。

しかし、この冬流行したAソ連型インフルエンザウイルスの9割以上でタミフル耐性株が見つかりました。新型インフルエンザがタミフル耐性を獲得するかどうかはわかりませんが、耐性インフルエンザの流行期に新インフルエンザが発生すると新型インフルエンザもタミフル耐性となる可能性があります。

そうなると、リレンザが必要となります。リレンザは吸入型なので、専用の吸入器が必要で、備蓄にも場所をとるようです。

抗ウイルス薬の開発、第一三共(株)の「CS-8958」

2009年3月にも第3相試験が終了し、国内申請をめざすようです。

「CS-8958」の特長は長時間作用型ノイラミニダーゼ阻害薬で、既存の抗ウイルス薬タミフルやリレンザは1日2回、5日間投与が必要ですが、吸入薬の「CS-8958」は、1回投与で有効であろうとされています。2009.2

抗ウイルス薬の開発、富山化学工業(株)の「T-705」

抗ウイルス薬「T-705」の特長はいろいろとあるようです。まだ、開発中ですが、予防薬としての可能性もあるようで、良い試験結果が出ることを期待しています。

「T-705」の特長

富山化学工業(株)は、世界的な製薬企業との提携を考えているようで、最大限のスピードで開発したいと発表しています。

2007.1.24 日本国内での第1相試験の開始

2007.3.12 米国での第1相試験の開始 という状況のようです。

とにかく、新型インフルエンザ大流行の前に世界の叡智を集めて、よく効く薬(身体に優しく)を作ってほしいと思います。2009.2.19

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更新日:2020/03/15